Go to contents

[社説]ワールドカップ、先ずは「空席」を埋めるべきだ

[社説]ワールドカップ、先ずは「空席」を埋めるべきだ

Posted June. 04, 2002 22:49,   

ワールドカップ(W杯)の開幕戦から始まった「空席」の事態が続き、大会のイメージが損なわれている。一方では、チケットが売り切れたとの話に観戦をあきらめているが、実際のスタジアムでは席が余っているという、あきれた事態が続いている。開幕以降3日間で空席は9万席にのぼる。このように客席に大量の空席が生じたのは、W杯史上初の出来事で、外国でテレビを見ている視聴者にも良くない印象を与えている。

韓国W杯組織委員会は、今回の事態が海外の入場券販売を担当した英国バイロム社の業務未熟のために発生したとして、同社を相手取って損害賠償訴訟を起こすことを明らかにした。しかし、何といっても早急に解決しなければならないことは、今からでも残ったチケットを迅速に消化することだ。少なくとも、座席が残っているにもかかわらず、観客が入場券を手に入れられないといった事態は避けるべきだ。

バイロム社は、5月16日以降、売れ残ったチケットがどれぐらいあるのか、詳しい資料を韓国と日本の組織委員会に提供していない。W杯の宿泊業務も代行している同社は、国内のホテルなどに宿泊を予約していたが、大量にキャンセルしてきて、宿泊業界を窮地に追い込んでいる。この会社は、以前に入場券を販売した経験が全くないという。果たしてW杯を担えるだけの能力を持っているのか、疑わしい。

国際サッカー連盟(FIFA)が、このように業務能力が検証されていない会社をエージェントに選定したのは、理解し難いことだ。入場券を印刷する過程でミスが発見され、入場券の交付時期が、予定を過ぎて遅延していたにもかかわらず、これといった措置を取らなかったFIFAの行政能力に失望感を表さずにはいられない。今回の事態の最大の責任は、エージェントの選定を誤り、監督および管理機能を怠ったFIFAにある。

「空席」の問題が、足元の火となっているにもかかわらず、FIFAと韓国の組織委員会、バイロム社が、互いに責任攻防にとらわれている様は、優先順位が逆転したような感じだ。当面、時間的に余裕がないため、とりあえず大急ぎで空席事態の収拾に全力を傾けるべきだ。