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[社説]金大統領の三男、父が帰国を促すべきだ

[社説]金大統領の三男、父が帰国を促すべきだ

Posted April. 25, 2002 09:29,   

検察が、金大中大統領三男の弘傑(ホンゴル)氏を召喚して調べることについて積極的に検討していることが分かった。弘傑氏の不正疑惑に関する捜査は、ワールドカップサッカー(W杯)が始まる5月末までに終了させるべきだとする検察側の意見も出ている。弘傑氏に対する検察の捜査が、可視権内に入ってきた雰囲気だ。

私たちは、大統領の息子たちがからんだ不正疑惑が一刻も早く究明されなければ、混乱した国政を正すことはできないと、数回に渡り強調してきた。なかでも、とりわけ弘傑氏をめぐる不正疑惑は、一派万派として国中を騒がせている。

検察は、弘傑氏の疑いが明るみになれば、弘傑氏の帰国を促す方針だという。しかし、弘傑氏が帰国を拒んだ場合、検察が取れる適切な対応策がないのが現状だ。裁判所から逮捕令状の発付を受けて、米国側に身柄の引渡しを要請することもできるが、少なくとも6〜7ヵ月はかかるということだ。その場合、時間の問題もあるが、それ以上に国の面子は丸つぶれになるだろう。

弘傑氏は、検察が帰国を促す前に自ら進んで帰国し、本人をめぐる不正疑惑を明確にして、法の裁きに従うべきだろう。それが、本人はもちろん国のためというものだ。今のように、引き続き米国に身を潜めていると、不正疑惑はさらに膨れ上がり、現政権に対する政治的負担を増すだけだ。

金大統領が、一刻も早く弘傑氏が帰国できるよう、積極的な立場を取らなければならない理由も、まさにここにあるのだ。大統領府は、検察の捜査を見守るといった消極的な態度であるが、それでは、最悪の状態に突っ走っている国政が、まともに解決できるはずがない。

そのうえ、金大統領は残る任期中、国政に専念すると何回も誓っている。ところが、自分の息子たちをめぐる、あらゆる不正疑惑が国中を騒がせている状況とあれば、いくら国政に専念するといっても、それを鵜のみにする人は誰もいない。金大統領は、国民の前で白黒をはっきりさせるという決心で弘傑氏を呼び寄せて、検察の徹底した捜査を受けさせるべきだ。