国中が不正に染まってしまったようだ。政権の中枢までも、各種「ゲート」にかかわっていた事実が明るみになった。大統領府や国家情報院、検察などの国家権力の中枢が、これほど不正に染まったことは、これまでなかった。政権への信頼と道徳的基盤もともに崩れ出している。
金大中(キム・デジュン)大統領が、今すぐしなければならないことは明らかだ。一日も早く、不正に染まった権力の中枢を取り除き、健全な国家の基盤づくりに努めなければならない。今は、政権の成否が決まる重大な時点である。現政権が自ら汚した権力の中枢をきれいにし、次期政権がスムーズにスタートできるようにしなければならない。今の「ゲート」が、次期政権の足かせとなり、いたずらに国力だけを消耗することがないようにしなければならないということだ。
金大統領は昨年11月、民主党総裁を辞任し、国政だけに専念すると表明した。今年実施される地方選挙と大統領選挙、そしてサッカー・ワールドカップ(W杯)など、まさに国家の大事に最善をつくして退く大統領になると語った。年初にも、金大統領は国政だけに専念する意を重ねて明らかにし、「しっかりとした跳躍の基盤をみがいて、次期政権がスムーズに国政を営めるように最善をつくす」と述べた。金大統領のこのような意思表明に対して、反対する者は誰もいない。
しかし、金大統領が、「ゲート」の温床になった権力の中枢に対して、直ちに大手術を断行しなければ、国民や自らが望む歴史に残る大統領になることは不可能だということが、国民の判断だ。腐敗した権力の中枢をそのまま抱え込んでいる限り、まず国民が背を向けるであろうし、次期政権への強固な基盤の可能性も皆無となるからだ。腐敗した権力の中枢は、絶えず不正を隠そうとし、そうするうちに腐ったところがまた明るみになり、残る1年の任期も今のような状況を繰り返すことは目に見えている。
現政権の任期は、残りわずかであるものの、しなければならないことは、いつになく多い。国運のかかっていることも、一つや二つではない。少しでも時間を遅らせれば、腐敗した権力の中枢への大手術の機会を逃がし、今後の国家の大事にまで、持ちこむことになるかもしれない。
金大統領は、14日の年頭記者会見で、任期最後の年の全般的な国政運営の方針を明らかにするという。自らの政治生命と国運をかけて、一大決断を下すという覚悟で、権力の中枢の不正への容赦ない対策を明らかにしてほしい。そうしてこそ、金大統領自身が強調する国政運営だけに専念できる道が開けるのだ。






