
*公州(コンジュ) 鶏龍山(ゲリョンサン)
カプハ山とトドク峰の間にあるサプジェから東鶴(トンハク)寺の切符売り場まで続く3kmの区間は、道の両側に500本を超える桜の木が並び、満開になった時の眺めは壮観だ。行楽客の数も少なく、比較的ゆったりと桜を鑑賞することができる。桜が風に吹かれる時は、まるで雪国に来たような気分になれる。
鶏龍山(845m)にある東鶴寺は、清島の雲門(ウンムン)寺、陽山(ヤンサン)の内院(ネウォン)寺、禮山修得(スドク)寺のキョンソン庵、ソウル タプコル僧房・僧伽寺と共に、韓国の比丘尼の修練場所として有名だ。
鶏龍山に登ったらオヌィ塔(兄妹塔)は必ず見ておくべき。先年の歳月の間耐え続けてきたチョンリャン寺跡の双塔(7層石塔と5層石塔)は、ある乙女が自分の命を救ってくれた僧侶に従い一生修行を続けたという説話が伝えられている。
◇周辺スポット
鶏龍山入り口にあるバクジョンジャロータリーにある彫刻公園は、20人余りの有名作家の作品25点が秀麗な周りの景色と調和し、休息空間として脚光を浴びている。鶏龍山の裾は粉青沙器が有名な所でもある。ここは壬辰倭乱(イムジンウェラン・慶長の役)の時、日本に連れられていき日本の陶芸の始祖となったイ・チャムピョンの記念碑が立っている。近くのサンシン里には20人余りの陶芸家が作品活動をしている陶芸村がある。
◇食事と宿泊
鶏龍山東鶴寺の駐車場付近に東鶴山荘(042-825-4301)、サンスジャン(042-825-0022)などの旅館と、たくさんの民泊がある。東鶴食堂、公州食堂は有名な山菜定食、山菜ビビンバ、キキョウの根料理などを食べさせる専門食堂だ。
◇行き方
湖南高速道路の儒城(ユソン)インターチェンジから出て32番国道に乗り、「公州鶏龍山」方向に7km程走ると、パクジョンジャロータリーがある。ここで左折し、桜並木を3.5km程進むと東鶴寺の駐車場に出る。
* 鎮安(チナン)・馬耳山(マイサン)
「無尽蔵」の鎮安高原にそびえたつ馬耳山(海抜685m)は、耳を立てたように二つの岩の峰が立っていることからヨンチュルボン(龍出峰)と呼ばれる。朝鮮時代、時の王だった太宗は、この岩の峰が馬の耳のようだとして「馬耳山」と呼んだと言う。
国道沿いの入り口から山の麓までの2.5㎞の区間には、樹齢20年を超える桜の木々が毎年4月の中旬には花を咲かせて花の世界をなしている。馬の耳のような山のすそ野に見事に咲いた桜のトンネルをゆっくりと通り過ぎていくと、神秘の力で積み上げられた石の塔による異色な景観が迎えてくれる。
◇周辺スポット
馬耳山から車で30分ほどにある「雲日岩(ウニルアム)・半日岩(パニルアム)は、家ほどの大きさの大岩が渓谷に立ち並んでおり、普通の渓谷とは異なる独特な景観を誇っている。「雲日岩・半日岩」という名は、谷があまりに深く、雲に隠れた太陽しか見えない(雲日岩)、また太陽が半日しか見えないことに(半日岩)由来する。
◇食事と宿泊
北部地区に位置した馬耳山・トバギチプ(063-432-3373)や馬耳山シムト(063-432-3696)、郷土飲食店(063-433-4432)などでは高麗人参のトンドンジュを、馬耳山ガーデン(063-432-5757)では椎茸チョンゴル(鍋)などを味わえる。南部地区にも椎茸チョンゴルなどがおいしい食堂がいくつもあり、エデン旅館(063-433-9125)、クムグァンミンバク(民宿・063-433-8337)などの宿泊施設がある。
◇行き方
湖南高速道路の全州インターチェンジを降り、全州東部迂回道路と26番の国道に入って鎮安方面に進む。鎮安邑のヨンジャン三叉路で左折すると北部地区へ、右折すれば桜の美しい南部地区に入ることができる。
(ミン・ビョンジュン・旅行コラムニスト)
mbjbud@chollian.net






