政府が15日に公企業社長6人と監査1人を電撃的に更迭する決定をした。公企業の最高経営陣が経営資質を問われて大量に、問責的に退陣されられたのは、まったく異例の出来事だ。改革無風地帯と言われてきた公企業に、ひと波乱ありそうな雰囲気だ。
能力が足りない、あるいは非道徳的な公企業の役員に対し、常時処分措置を取るという政府の方針は望ましい。天下り人事でその座に着いた一部の公企業社長らの非専門性、反改革的行動に対する批判世論を政府が聞き入れたのだから。
しかし今回の大量人事措置には、いくつか釈然としない点がある。まず更迭を言い渡された社長のうち、半分以上は残りの任期がわずか1,2ヶ月しかない者だった。常時処分の様相を呈して改革成果を強調しようとしているのか、それともその期間すらも待つことができない程、大きなミスを犯したのか。内部から起用されて専門知識もあり、経営評価でも優秀な成績を収めた者も更迭対象に含まれており、該当企業が反発していることについても、どう説明できるのだろうか。当局は経営評価やリーダーシップ、統率力、道徳性などから判断したと主張している
が、数字に表れない要素をどんな方法で、どれだけ客観的に評価したのかに対する説明はない。だれでも納得できるぐらい正当な理由なら、政府がその内容を公開しない訳がない。まさにこの次元において、今回の措置が様々な解釈を生んでいるということを政府は知るべきである。
もっとも懸念されるのは、後続人事のプロセスと対象である。政府の責任者は強く否定しているが、巷では「政権が終わる前にお膳立てしなければならない人が多く、事前の整地作業の一環としてポストを空けるための措置」と分析している人も少なくない。その話が事実なら、公企業改革は再び振り出しに戻ることになる。人材を集めて民間人も参加するなかで、公正に経営者を選抜するという政府の方針はひとまず前向きだが、その精神がどれだけ守られるかは疑問である。政府出資機関の社長推薦委員会などの従来の慣行から判断した場合、政府がこの委員会の権威と独立性を完璧に尊重すると信じている人は少ない。
我々は今後の公企業社長交替劇において、政府がどれだけ約束を守るかを鋭意注視するつもりだ。人事に関連する政府の道徳性は、公企業社長の経営上の道徳性より重要だと言う事実を、当局は念頭に置く必要がある。






