<キム・デジュン(金大中)大統領とジョージ・W・ブッシュ米大統領の初の首脳会談は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対する抱擁政策の持続的推進という大筋で合意には成功したが、北朝鮮に対する両国間の見解の隔たりが改めて確認されたことにより、これからの対北朝鮮政策の調整においてその隔たりを克服するという負担が生じた。特に今回の会談は対北共助に的を絞り込んだため、会談の成果を自ら制約する結果を招き、国家ミサイル防御(NMD)体制などについても毅然とした姿勢を表明できなかったと指摘された。今回の会談で明らかになった主な問題に対する解決法を探る。編集者注>
1.韓米間 対北認識の差
今回の首脳会談を通じて韓国側は対北政策推進過程で主導的役割を果たしたと認められたが、同時に北朝鮮の実質的な変化を導き出し、米国側の対北不信感を解消しなければならない負担を背負い込むことになった。
特に核やミサイルなど大量殺傷兵器と通常軍事力の脅威など軍事安保分野における北朝鮮の透明なる措置と検証なしでは北—米関係の改善は難しいという点が再確認された。
これに対する解決策としてキム大統領は包括的相互主義と役割分担論を提示した。包括的相互主義は弾力的相互主義に検証要素を追加し、核ミサイルなどの大量殺傷兵器は今まで通り米国が担当するが、通常兵器は朝鮮半島にとって威嚇であるため、韓国に任せて欲しいとのことだ。
政府は今回の会談で対北政策の大きな枠組みができただけに、近く韓米高位実務会議を開き、細部の検討に入る方針だ。対北政策について米国側が細部事項を決定する前に韓国の立場と政策をより確かにしておくことが必要だと判断されたからだ。
専門家らは今回の会談の結果で米国はもちろん北朝鮮に対しても積極的に説得を並行させることが必要だと強調した。
外交安保研究院のキム・ソンハン(金聖翰)教授は、「様々な対話チャンネルを通じて、北朝鮮が実質的な変化を見せるべきであるという米国側のメッセージを正確に伝えるべき」と指摘した。
壇国(ダングッ)大学のジョン・ヨンソク( 鄭鎔碩)教授は、「ブッシュ大統領のメッセージは交流協力と緊張緩和を同時に推進するもの」だとしながら「今後の対北政策の推進過程でこれを参考すべき」だと述べた。
2.平和体制難航の予告
キム大統領が「平和協定は4者会談で論議する問題」と言及した部分は、今後南北間の平和体制論議が難航する可能性を示唆するものだ。
もちろんこれは4者会談の基本原則を再び強調したものだが、これから平和協定を結ぶ過程で南北の主導的な役割を大きく制限するであろうと懸念されている。
これまでも4者会談が空回りした理由は、南北が主導的に平和協定の締結問題を論議し、これを米国と中国が保証する「2+2方式」を前提にしたためだ。南北間の論議が平和協定のスタートラインなのに、北朝鮮は韓国を当事者として認めておらず、米国との対話だけを重んじてきたため4者会談が進展しなかったのだ。
そのためキム大統領の言及はこれまで北朝鮮が一貫して主張してきた米国との平和協定締結を間接的に強化する役割をするのではないかと懸念されている。
専門家らはこのため第2次南北首脳会談の役割が一層大事になったと指摘した。
ジョン・セヒョン(丁世鉉)元統一省次官は、「南北間に平和問題に関する接点がない状況で4者会談を開いても空回りするだけ」としつつ、「第2次南北首脳会談で朝鮮半島の平和体制を構築する基盤を整えなければ国際的な論議の出発点になれない点を韓国側が認識すべき」だとした。
第2次首脳会談で相互不可侵など南北間の信頼構築と緊張緩和の枠組みが完成すれば、平和協定論議のための4者会談が開かれても、韓国と北朝鮮が主導的な役割を担うことになるという論理だ。
3.「NMD立場」の混乱
キム大統領は米国が推進している国家ミサイル防御(NMD)体制について「韓国がロシアの味方をしたのではないし、韓—ロ共同声明に弾道弾迎撃ミサイル(ABM)条約に関連した文句は含めない方が望ましかった」と積極に解明した。
しかし政府がABMと関連して国際的に通用される「標準文句」を使っておきながら、米国側の雰囲気に呑まれてしまい、大統領がそれを覆すなど毅然とした姿勢を見せられず、外交において新たな負担を招いたという指摘だ。
政府の一角でも「米国の協力なくしては朝鮮半島の平和構築が難しい現実からして止むを得ない措置だった」と理解を示しながらも「キム大統領の解明が他の利害当事者である中国、ロシアなどとの関係で新たな負担として作用する」と憂慮の念を表明した。
関係者の1人は、「今後ロシアがこの問題に対し強く抗議してくる場合、韓国の外交的立場は大変狭まる。NMD問題でこれから4強外交が暗礁に乗り上げることも有り得る」と話した。
ユン・ヨンクァン( 尹永𨛗 )ソウル大教授は、「政府はNMDのような敏感な問題に対し、その影響を事前に十分予想し、適切に対処できなかったことを深刻に受け入れ、教訓にすべき」と述べた。
特に、同氏は「北朝鮮のミサイル問題が解決すればNMD問題も自然に解決されると予想したなら、あまりにも甘い考え」だとしながら、「NMDはブッシュ政権の政治的意志が反映されているだけに、それに見合う対応策と論理を考案しておくべきだった」と指摘した。
河泰元(ハ・テウォン)記者 scooop@donga.com






