李粲珍(イ・チャンジン)金融監督院長は22日、三星(サムスン)電子・SKハイニックス単一銘柄レバレッジ上場投資信託(ETF)の導入を後悔していると打ち明けた。政府当局者が政策の失敗を認めるのは珍しいことだ。李氏は「寝転がってでも阻止すべきだった」という強い表現まで使った。この言葉を聞くと、「なぜもっと早く寝転がってでも止めなかったのか」と問いたくなる。
インターネットの資産運用コミュニティでは、「金融監督院長が商品の上場を止められなかったのだから無能だ」「政府が個人投資家だけを貧乏にした」といった露骨な非難が上がった。結局、金融監督院は2日後、「投資家の損失リスクを警告し、投資家保護のための安全装置の必要性を強調するためだった」との説明を出し、火消しに乗り出した。
金融監督のトップが政策の失敗を公然と認めたのは、それだけレバレッジETFの副作用が大きいからだ。単一銘柄レバレッジ商品は、韓国の「半導体2強」である三星電子とSKハイニックスの株価の値動きをプラス・マイナス2倍で追随する。投資家に多様な投資機会を提供し、韓国の資本市場を育成するために導入された。ドルを国内に呼び込み、高止まりする為替相場を落ち着かせる狙いもあった。
しかし、順機能よりも市場の変動性を高める問題が大きくなった。李氏の発言の翌日、単一銘柄レバレッジ16商品の株価は前日比平均25%以上下落した。外国人投資家が半導体株を売り、ドルを引き揚げて離れたため、対ドルウォン相場はむしろ上昇した。商品上場前には1ドル=1504ウォン台だったが、現在は1ドル=1550ウォンの突破をうかがう状況だ。米国の政策金利引き上げ観測によるドル高の影響が大きいが、株式市場の変動性も一因となった。
三星電子・SKハイニックスレバレッジの余波は米国や欧州など世界の株式市場にも波及し、「尻尾が胴体を振り回している」とまで言われた。米ウォール街の専門家らは、この商品が市場の変動性を高める投機的手段になっていると診断している。
三星電子とSKハイニックスの先行指標とされるマイクロンの業績が24日(現地時間)、過去最高を更新し、25日の韓国総合株価指数(KOSPI)は5%超上昇した。しかし人工知能(AI)バブル論は消えていない。米国の政策金利引き上げが予告されているだけに、AI企業の資金調達コストが上昇するとの指摘が続いている。懸念が現実になれば、AIブームの最前線に立つ韓国の半導体株が危険にさらされかねない。
豪雨が降り出す前に傘を用意するような気持ちで、単一銘柄レバレッジ商品を早急に補完する必要がある。過度な投機を抑えるため、1日当たりの売買回転率を規制したり、投資家向けの事前教育を強化したりすることも有効な対策となり得る。
証券会社も、市場の活況に酔いしれて販売競争を過度に繰り広げていなかったか、積極的に点検する必要がある。すでに過剰なマーケティングの兆候は各所で感知されている。単一銘柄レバレッジ商品とは別に、運用会社がSpaceX上場を前に、ETFに新規公開株の配分が確定したかのように宣伝したとの疑惑も提起された。過熱した市場の雰囲気の中で、商品がずさんに販売された可能性が高い。
監査院が金融当局に対する監査に乗り出したが、当局も市場監督に抜け穴がなかったか振り返る必要がある。今年に入ってKOSPIが急上昇し、相場下落に備えるべきだとの指摘が相次いだが、当局の警告は十分とは言えなかった。政府のKOSPI好調という成果に水を差すことを懸念し、当局が及び腰だったとの批判
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