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歴史好きの仏作家ウェルベル氏「人類の歴史は蒙昧主義と啓蒙主義の戦い」

歴史好きの仏作家ウェルベル氏「人類の歴史は蒙昧主義と啓蒙主義の戦い」

Posted June. 26, 2026 08:58,   

Updated June. 26, 2026 08:58


「すべての科学的進歩や発見は、私たちに利益をもたらすこともあれば、悪用されることもあります。火もそうですし、放射線も同じです。人工知能(AI)もまた、そのような道具にすぎません」

「2026ソウル国際図書展」2日目の25日、ソウル江南区(カンナムク)のCOEX。韓国でも多くの読者を持つフランスの小説家、ベルナール・ウェルベル氏(64)は、新作長編小説『魂のワルツ』の韓国出版記念懇談会でこう語った。「私にとってAIはすでに過去のテーマだ」と語った同氏は、人類史において新技術の登場は常に繰り返されてきたという点を強調した。

新刊は、「歴史を振り返る」という発想を極限まで押し進めた小説だ。主人公は歴史上のさまざまな人物として前世を生きる。ネアンデルタール人として生きたり、古代哲学者ピタゴラスに生まれ変わったりもする。小説は作家自身の経験から出発した。

「私は以前から退行瞑想による前世体験に夢中になっています。私が会ったある霊媒師は『あなたは111の前世を経てきた』と言いました。本当かどうかは分かりませんが、小説の材料としては十分でした。作品の中でエジプト人女性として前世を体験する場面も、私が前世では女性だったという話から着想を得たものです」

ウェルベル氏は、自身にとって前世体験は「信仰の問題ではなく一つの実験だ」とし、「(こうした試みを通じて)生きていると現世だけに没頭しがちだが、『これだけではなかったのだな。他の人生もあったのだな』と気付かされる」と語った。また、「男性としては理解しにくかった女性の視点を理解することもできる」とも述べた。

自らを「歴史マニア」と呼ぶほど歴史好きのウェルベル氏は、人類史を「蒙昧主義と啓蒙主義の対立」と定義した。

「私たちを過去へ引き戻し、野蛮や隷属状態へ従わせようとする力がある一方で、精神を高め、魂を成熟させようとする力も存在します。人類の歴史とは結局、蒙昧主義に対して啓蒙主義が戦ってきた歴史だと思います」

こうした考えの延長線上で、世界各地の問題に対する「無関心」にも懸念を示した。

「今朝のニュースを見るだけでも蒙昧主義の事例が分かります。アフガニスタンでは今も9歳の少女たちが強制的に結婚させられ、性暴力の被害を受けています。北朝鮮でも独裁体制が全体主義を強要し、国民を奴隷のように扱っています。にもかかわらず世界が『そういうものだ』と受け流し、ほとんど反応を示さないことが最も憂慮されます」


キム・ソミン記者 somin@donga.com