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キム・ハンギル長官 訪北の理由

Posted March. 08, 2001 13:41,   

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キム・ハンギル文化観光省長官の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)訪問が注目の的になっている。

キム長官は文化、観光、体育交流など非政治的問題を協議するためだとしているが、北朝鮮のキム・ジョンイル(金正日)総書記のソウル訪問問題が本格的に論議されはじめた時点であるためだ。

一部ではキム長官がキム・ジョンイル総書記のソウル訪問時期を調整するなどの「特殊な任務」を任されているのではないかとの意見もある。特にキム長官を招待したアジア太平洋平和委員会のキム・ヨンスン(金容淳)委員長が労働党対韓担当秘書として対韓政策を総括する人物である点がキム長官の「大統領特使」説に現実感を与えている。

しかしキム長官の説明は違う。彼は7日の記者会見で、「北朝鮮訪問中に文化省関連業務以外は論議しない」ときっぱりと否定した。キム・ヨンスン委員長が招待状を送ったのも、韓国側文化省の担当業務が北朝鮮では文化省、観光総局、体育指導委員会などいくつかの部処に別れているため、適切な招待者を見つけ出せずキム・ヨンスン委員長がその役割を買って出たというのだ。

キム長官はまた、「キム総書記のソウル訪問は13ー16日ソウルで開かれる南北閣僚級会談で協議することで南北の意見が一致している」と述べた。

しかしキム長官は「急にキム総書記に会うことになったらどうするのか」という質問に、「全ての状況に備えるつもり」という言葉で余韻を残した。北朝鮮側が先にキム総書記の答礼訪問を話題にする場合に備え、この問題を調整する腹案を準備するという話しだ。

キム長官がキム・ジョンイル総書記のソウル訪問に関する特殊な任務を任されていないとしても、彼の北朝鮮訪問をきっかけに南北対話や交流が一段と進展するとみられる。北朝鮮はこれまで政治や経済分野の会談に力を注ぎ、文化交流には消極的な態度を見せてきたが、キム長官の訪問をきっかけに文化、観光、体育の交流が活性化する可能性が高いからだ。

キム長官の今回の北朝鮮訪問は韓国側が「南北文化・観光・体育交流協力合意書」締結のため南北文化長官会談を開くことを提案、北朝鮮側でこれを受け入れて現実化したものだ。つまり、北朝鮮も文化・観光・体育交流の拡大に備えた準備をしているという意味だ。北朝鮮は特に外貨収入が見込まれる南北連携観光に関心を示している。北朝鮮のこのような態度変化はキム・ジョンイル総書記のソウル訪問が間近に迫っていることを示唆しているものとも解釈し得る。