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前産資相とのインタビュー

Posted November. 13, 2000 14:54,   

今年の年頭は、景気の好況とベンチャーの熱風で全国民が「もう国際通貨基金(IMF)の危機は終った」との雰囲気に包まれていた時であった。当時の金泳鎬(キム・ヨンホ)産業資源相は「経済危機はまだ終っていない」と一貫して警告を続けたため、政府と与党を戸惑わせた。不運にも最近の経済情勢を見ると、金前長官の予測が的中している。8月の改閣と共に退いた金前長官と会って、現在の経済状況の突破口についての意見を聞いてみた。彼は経済学者としての理論的な武装と共に、短期間の長官職の経験を土台に解決策を提示した。

ー警告が現実化されつつあるが。

「そうだ。『来年以降、低成長、高物価、貿易赤字、資本の流出増大などの危険にさらされる可能性がある』という警告が今や大勢の意見として受け入れられているようで却って残念な気がする。韓国経済の未来は、ここ2、3ヶ月で決定されるだろう。もし、この期間を誤れば、慢性的な経済危機を経ているメキシコなどの中南米諸国型になるか、日本型の長期的な不況に陥る可能性が高い。W字型に下がる危機の部分を一日も早く反転させなければならない」

ーなぜ危機を招いたと思うのか

「ここ3年間の貿易収支の黒字は非正常的なものであった。IMFの管理体制にあった時、企業が設備や技術投資は全くせずに、節約にのみ熱を上げたまま押し出し式の輸出を固執した。一方、輸入は非正常的に減ってしまった。その結果が貿易黒字である。数字のみに執着せず、1995年以降の輸出の採算性、交易条件などをよく観察してみるべきだ。一貫して下り坂をたどってきたことが分かるだろう。原油高はこれを早めるだけの作用をする。また、ウォールストリートは韓国のリストラ過程を目を光らしながら注視している。国内の上場企業の外国人の持ち分が30%程度であり、半導体などの核心産業は50%を超えている。このなかで2%程度が抜けるだけでも株式市場は乱脈状態に陥る。それが10%程度が抜けると考えてみよ。今こそ`一歩誤れば'致命的な状況をもたらしかねない正念場だと言えよう。特に米国の経済が軽着陸に走る状況まで生じる場合、予想より深刻な状況に瀕する可能性が高くなる」。

ー政府の対応はどこから誤り始めたのか。

「まず、IMFは初期段階で高緊縮、高利子政策、また国際決済銀行(BIS)規定の強要など、債務者の義務のみを強調した。その反面、債権者の義務はないがしろしたため、韓国経済の再生に大きなキズを残してしまった点を指摘したい。目を韓国政府に向ければ、初期対応は、それなりに与えられた限界内でうまくやりこなしてきたと思われる。しかし、その後幾度か繰り返された決定的な失態が問題だ。初めての失態は、政府の性急な`IMF卒業宣言'である。百歩譲って国際金融危機を一次的に乗り超えたとしても、国内の金融危機や経済全般の危機を乗り超えたわけではなかった。政府のIMF克服発言は、経済危機を克服していくもっとも重要な資産である社会的な危機感を解体させた上、国民の期待水準を高めてしまった。一部の経済閣僚が`『韓国経済が新経済に差し掛かった』と述べたことも誤ちであった。二番目の失態は、1999年下半期の景気テコ入れ策である。冬は冬らしく過しながら体力を備蓄しつつ春を待つべきだったが、人為的に春を作り出そうとして、より厳しい冬を招いてしまったのである。これはまるで、開腹の手術であった患者を手術も終らないうちに再び腹を縫い合わせ、100m走りをさせたことと同然だ」。

ー今回行なわれた企業リストラに対する評価は。

「沸き立つ世論のために鞘は払ったものの、刀を打ち下ろすことは容易ではなかっただろう。不良企業に劣らず不良金融も問題であり、不良化した政策も問題だ。不良化に喘いでいる上、BIS規定に追われる債権銀行に企業リストラ作業を委せては、企業の産業競争力の側面をうまく処理することは期待出来ないだろう。今、銀行は『己の足についた火を消すことが先の問題』ではないか。莫大な公的資金を投入した上、ワークアウトや法廷管理(会社更生法)というカードも持っているにも関わらず、企業を再生させられなかったばかりか結局退出させてしまったこと自体が、政策の失敗を裏付ける。高度に緻密で専門的な戦略が必要な時期である。これからは企業に打ち下ろしたものより大きい刀を政府部門に打ち下ろすべきである」。

ー公共部門の改革を指す言葉か。

「韓国電力や浦港製鉄の民営化の水準ではなく、政府自体のシステム改革を指すことである。大統領のビジョンと官僚主導の行政的な処理スタイル間に存在するギャップが問題だ。戦略不在の国家的な混乱が深刻であるような気がする。改革のエンジンを成長のエンジンに直結させる大課業を遂行するためには苦痛の分担以上の『感動の政治』が必要であるが、苦痛分担もうまく出来ていないことが問題だ」。

ー今後必要な対策は。

「3つをの並行戦略を強調したい。まず第1に、金融に偏った政策を金融と産業の並行戦略に取り替えることである。債権者と企業のウィンウィン(win-win)戦略を模索しようとのことだ。海の中で飲める水を持っていない人のように、今の金融圏から、企業への資金繰りがはかどらないシステムで金融一辺倒のリストラ作業は、再生すべき企業は退出させ、退出すべき企業は再生させる危険性が高い。リストラ作業を終えた後で産業を考えることは、後の祭になりかねない。第2に、企業の退出と、新企業の創出が共に行なわれるべきである。現在、銀行は企業創出の金融システムを備えていない。企業の退出が生んだ多くの失業者を外国投資者が吸収してくれると期待し、その空白のみを福祉費の支出で賄っていこうとの考え方は、余りにも無責任なことである。現在、韓国に進出しようとする外国の企業は大部分金融ITポートフォリオ型の企業であるが、退出による失業者は前世代の経済の人々だ。21世紀型の新企業を倍加させる戦略が必要である。最後に、労使協力ー生産性革新システムを構築することである。政治界がこの部分を積極的に後押しすべきことは言うまでもない当然たることだ」。



李炳奇(イ・ビョンギ)記者 eye@donga.com