ブダペスト民主化デモ、東欧圏社会主義の没落、マジャール族、フランツ・リストなど。
韓国人においてハンガリーと言えば思い浮かぶものであろう。地理的にも、心理的にも遥か彼方に位置する東ヨーロッパの一国、ハンガリーのババー・イバン外務次官が7日、韓国を訪問した。
韓国のように名字を前に書くハンガリーのババー・イバン外務次官は、一日の韓国滞留期間の間、李万燮(イ・マンソプ)国会議長と潘基文(バン・キムン)外交通商部次官と対面した後、8日に出国した。同次官の短い訪韓目的などについて7日、ハイヤットホテルでインタビューを行った。
▼訪韓目的は。
「現在、ハンガリーにはサムスン、ハンファ、大宇グループなどの大手企業と少なからずの韓国の中小企業が進出している。韓国企業のハンガリー投資を促す、というのが今回訪問の最も大きい目的だ」
▼ハンガリー投資の利点は何か。
「ハンガリーは、東欧圏の国家のうち、海外投資が最も活性化されているくらい経済改革で最も成功をおさめた。ヨーロッパ連合(EU)準会員国であり、正会員国になれるよう交渉を続けている。ハンガリー投資はEU進出への契機を確保することにつながる。我々は、北大西洋条約機構(NATO)にも加入している。NATO加入は、安定と安全のイメージをもたらすことから、韓国企業が安心して投資できる」。
続いて彼の不意を突き、「過去旧ソ連の勢力圏に含まれていたが、現在米国が主導するNATOに加入した所感はどうか」と‘非外交的な’質問をした。彼は外交官らしく「NATOは米国が主導したが、多数のヨーロッパ国家が所属されている。ハンガリー国民が支持し、わが憲法の価値と一致したため、加入した」。
▼ハンガリーでの韓国企業のイメージはどうか。
「サムスン、現代,LGグループなどのブランドは消費者にはよく知られている。製品の品質に対する評判がいい、というのが一般的な評だ」
「現在、韓国で行われている不良企業の整理などの構造調整(リストラ)作業についてどのように思うか」という質問にも「全ての問題がうまく解決されることを期待する」と「外交的に」答えた。また「現在韓国が経験しているような苦労とは性格が異なったが、こうした苦い経験を通じて韓国がより堅実な経済システムを構築することを期待する」と付け加えた。
▼昨年10月に平壌駐在ハンガリー大使館を閉鎖したが。
「政治的な問題ではなく、経済的な問題のためだった。当時、関係の進展が芳しくない数カ国の大使館も閉鎖した」。
今回が初めての韓国訪問である彼に、韓国人に対する印象を聞いたら、「男子、女子ともハンサムで美人ばっかりだ」と話した。「ハンガリー女性の方がより美人が多くないか」と返したら「少なくとも今だけは韓国女性がより美人だ」と話しては笑みを隠せなかった。
ブダペスタの文科大学で英文学を専攻し、ジュネーブで政治学を専攻した彼は、社会主義時代には新聞記者で反政府活動をし、90年から外務部で勤めている。「韓国記者についてどう思うか」という質問に、彼は‘韓国式請託(?)’をかね、「貴方が私が初めて会う韓国記者だ。貴方が記事をどう書くのかによって韓国記者のイメージが良くなるのではないのか」とウィットに富んだ答弁で返してきた。
朴濟均(パク・ジェギュン)記者 phark@donga.com






