朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の趙明禄(チョ・ミョンロク)国防委員会・第1副委員長が姜錫株(カン・ソクジュウ)外務省部長など15人の随行員と共に8日午後(韓国時間 9日午前)、米国のユナイテッド航空802便でサンフランシスコに倒着し、米国訪問の日程に入った。
金正日総書記の全権を委任した特使であり、北朝鮮の実際的な2人者である趙副委員長は、米国を訪問する北朝鮮の最高幹部となる。
ワシントンの外交関係筋によると7日「今回の訪米を通して趙副委員長の北朝鮮内での位置と影響力に相応する望ましい成果を期待できる」と話した。
また、「今回の協議における具体的な議題は今のところ決定されていないが、双方の関心事案について幅広く取り上げるとみられる」と付け加えた。
両国は北朝鮮を米国のテロ支援国の名簿から除外する問題と北朝鮮のミサイル発射放棄、核凍結の透明性保証、94年にすでに合意された相互連絡事務所開設の履行、停戦協定を平和協定へと代替させる、などさまざまな懸案について話し合われる見通しだ。
ワシントン外交筋は「テロ支援国の解除問題は米国が政治的に決断するものではなく法的な手続きを通じて処理する事案である」とし、「米国は北朝鮮が過去日本のよど号を拉致(らち)したゲリラをこれ以上保護してはならないという立場を北側に伝え、北朝鮮もこうした立場を理解しているとみられる」と話した。同筋は今後これと関連した協議が日本を含んだ関連国らの間で行われる可能性があることを示唆した。
一方、日米韓はこの日、ワシントンで3国の対北朝鮮政策調整監督会議を開き、趙副委員長の訪米に先立って北朝鮮に対する政策について話し合った。
韓国の張在竜(ジャン・ゼリョン)外交省・次官補と米国のウェンディー・シャーマン北朝鮮政策調整官、日本の竹内行夫・外務省総合外交政策局長が出席したこの会議で3国は、それぞれの北朝鮮に対する関係についての進展状況を検討し、南北朝鮮の和解と協力が朝米や日朝関係の改善と共に朝鮮半島の安定と平和の中枢的役割を担うであろうとの意見に一致し、北朝鮮に対する政策推進において緊密に協力していくことを改めて確認した。






