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〈社説〉 大物被疑者逃した検察

Posted August. 06, 2000 19:55,   

巨額の賄賂を受取り、国税庁に対する税金減免ロビーの嫌疑で検察の送還通報を受けていた金範明(キム・ミョンボン)前自民連議員が先月末、中国に逃亡したとことが明らかになった。最近、高速鉄道ロビー疑惑事件の主犯とされた崔万錫(チェ・マンソク)氏が、捜査網を避けて海外に逃走したばかりか、第16代総選挙に自民連候補として出馬した朴炳一(パク・ビョンイル)弁護士は詐欺容疑で身柄を拘束されずに裁判を受け、実刑確定判決が下されるわずか一日前に米国へ逃亡した。

このような一連の逃走事件に関して、一部では検察に送検されない被疑者の身辺管理体制に盲点があると指摘する声もある。しかし我々は、彼らの海外逃避が単純に制度の盲点や捜査実務者の判断ミスから起きたものだとは見ていない。彼らがいわゆる政治的力のない一般被疑者であったとしたら、果たして海外逃避が可能であっただろうか。それは到底不可能なことだ。

特にキム前議員事件の場合、検察が政界に与える影響を考慮して二の足を踏んでいる間に、結局被疑者を逃がしてしまったものだ。キム前議員は国税庁の前長官、現職の銀行頭取、また他の政治家が関連した今回の事件の中心人物であると見られていた。しかし検察は、どういうわけか先月の中旬、キム前議員の容疑を確認していながら出国禁止処置を取らずにいたが、彼が一回目の送還に応じなかった後にやっと出国禁止処置を取ったということだ。

過去、検察は主要事件関連者に対してまず先に出国禁止処置を取り、それから捜査にとりかかったことを考えても、キム前議員の場合は異例であったと言わずにはいられない。いわゆる「税風事件」に関連していた徐相穆(ソ・サンモク)前ハンナラ党議員は1998年、自身が出国禁止処分を受けていることを知らずに出国しようとして、空港で出国を制止されたことがあった。

キム前議員の事件と関連して、検察に政治家からの電話が何度もあり、政治家が関係した事件の時はいつもそうであったように、捜査実務チームと指揮部が事件処理の方向を巡って対立してきたという検察周辺の話も何も特別な話ではないだろう。

つい最近、ある現職の検事が、国会議員等の政治家、高級公務員を拘束する時は法務省長官(法務大臣)の事前承認を受けることになっている法務省例規は改正しなければならないと外部に訴えたことがあった。検察の政治的独立が相変わらず切実な課題だということだ。キム前議員の事件はこれを改めて確認させてくれたことになる。検察が政治的中立を守るためには、検察首脳部を初めとする検事各個人の自己革新が何よりも大切なことであろう。