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総選挙控えた内閣改造と大統領府人事、政府要職の看板作りポスト扱いに批判の声

総選挙控えた内閣改造と大統領府人事、政府要職の看板作りポスト扱いに批判の声

Posted December. 19, 2023 09:01,   

Updated December. 19, 2023 09:01

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来年4月の総選挙を控え、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府の主要閣僚と大統領室秘書官たちの「総選挙用人事」が相次いで実施されている。4年前の文在寅(ムン・ジェイン)政権下でも、2020年の総選挙を控えて閣僚と大統領府の政務職秘書官たちが出馬のために大挙辞任した。このため「国政の要職が個人の看板を作るポストに扱われている」という批判の声と共に、「選挙のために国政運営に支障をきたしている」と懸念する声があがっている。

18日、政界によると、同日までに尹錫悦政府の19省庁の長官のうち、総選挙出馬などのためにすでに交代したり、内閣改造の可能性が取りざたされているのは計10人に達する。尹大統領は4日、「総選挙用内閣改造」を断行し、6省庁の長官を交代したのに続き、17日には方文圭(パン・ムンギュ)産業通商資源部長官の後任に安徳根(アン・ドクグン)産業通商交渉本部長を指名した。方氏は今年9月20日に長官に就任したが、わずか3ヵ月での交代となった。方氏は来年の総選挙で京畿道水原(キョンギド・スウォン)丙選挙区に出馬するという。最近まで総選挙出馬のために大統領室を離れた秘書官経験者は、姜升圭(カン・スンギュ)元大統領市民社会首席秘書官と金恩慧(キム・ウンヘ)元広報首席ら少なくとも26人に上る。

文在寅政権下でも状況は似ていた。2020年4月に行われた第21代総選挙を控え、李洛淵(イ・ナクヨン)元首相はじめ18省庁の長官計7人が辞任した。大統領秘書官の中でも、国民疎通首席秘書官を務めた尹永燦(ユン・ヨンチャン)議員、政務首席秘書官を務めた韓秉道(ハン・ビョンド)議員など47人が総選挙に出馬した。最近、議員職を失った崔康旭(チェ・ガンウク)氏は、全国比例代表候補として出馬するため、総選挙実施1ヵ月前に大統領公職綱紀秘書官を辞任した。

韓国人事行政学会会長を務めた陳在九(チン・ジェグ)清州(チョンジュ)大学行政学科教授は、「大統領秘書官や行政官を職業官僚ではなく政治家が席を埋め、事実上『選挙用スペック』を積む席に転落して久しい」とし「主要国務委員が総選挙を控えて大挙辞退すれば当然国政空白が生じざるを得ない」と指摘した。


キム・ウンジ記者 eunji@donga.com