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北朝鮮、金剛山内の韓国側資産の海金剛ホテルを完全撤去

北朝鮮、金剛山内の韓国側資産の海金剛ホテルを完全撤去

Posted May. 05, 2023 08:46,   

Updated May. 05, 2023 08:46

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北朝鮮が、金剛山(クムガンサン)観光地区内の韓国側施設である海金剛(ヘクムガン)ホテル(写真)を完全に撤去したことが確認された。政府が昨年3月に撤去の動きを把握し、「北朝鮮にある韓国の資産を一方的に撤去することは南北合意違反であり、韓国の財産権に対する違法な侵害」として中止を求めたにもかかわらず、撤去が行われたのだ。

米政府系放送局のボイス・オブ・アメリカ(VOA)は4日、海金剛ホテルの下層支持台があった北朝鮮の通川(トンチョン)港を撮影した3日の衛星写真を基に、下層支持台まで解体されたと報じた。下層支持台の長さは3月から少しずつ減り、先月21日には長さ20メートルで、本来の支持台の長さの5分の1になった。先月末からは支持台は衛星写真に写っていない。

海上ホテルである海金剛ホテルは、2000年10月、オーストラリアの企業家が金剛山観光地区に建設して開館した。その後、現代峨山(ヒョンデ・アサン)が買収した。08年のパク・ワンジャさん射殺事件で金剛山観光が全面中止となり、10年以上放置された。その後、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が19年10月に金剛山を視察し、「韓国側の施設を撤去せよ」と指示した。北朝鮮は昨年3月、ホテルの下層支持台を通川港に移し、解体作業を開始した。

海金剛ホテルだけでなく、金剛山観光地区内の「アナンティゴルフ場の宿泊棟」、「高城(コソン)港刺身店」、「温情閣」など韓国企業が所有する資産も2月現在、ほとんど解体された状態だ。

政府は、北朝鮮の一方的な韓国企業の資産撤去に対して、「法的対応を検討する」と明らかにした。しかし、政府が国内の裁判所に損害賠償請求訴訟を提起して勝訴しても強制執行する方法はなく、制裁の実効性はないと指摘されている。


申나리 journari@donga.com