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人間愛を盛り込んだ写真

Posted March. 06, 2023 09:27,   

Updated March. 06, 2023 09:33

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「私は人生により動く。私は人々が好きで、人々が歩く街が好きだ。私は私を隠さないが、また誰も不便にさせたくない」(ウィリー・ロニ「あの日々」)

ウィリー・ロニは、世界3大のヒューマニズム写真家だ。アンリ・カルティエ・ブレッソン、ロベール・ドアノーと共に、フランスを代表する写真家でもある。主に街で日常の中の人々を写真に収めたが、真正性が込められた彼の視線は、「極めて平凡さ」を「特別な美しさ」に転換させた。

彼の代表作の一つが、明るい表情でバゲットを持って走る少年を描いた「幼いパリジャン」(1953年)だ。氏の文と写真には、過去のとこかの私たちの姿でもあったはずの話がいっぱいだ。それで読んでいる間、ずっと微笑むようになる。

彼の写真は、今の時代に示唆するところも大きい。スマートフォンを手に入れるようになった私たちは、時には写真作家よりも多くの写真を撮ったり、「作品のようだ」と感嘆したりもする。自分の「作品」を、あえて展示会を開かなくても思う存分共有できる。しかし、ある意味、私たちは写真に対する姿勢について考える暇もなく、それぞれ手にカメラ(スマートフォン)を持つようになった。飾られた設定、イメージ加工アプリ、ハッシュタグやメンションがさらに重要になったのも同じだ。写真は思い出と記録を残したりもするが、自己誇示や広報・マーケティングの手段、さらには時には他人に苦痛を与える武器にもなる。

今、私たちは写真をどのように撮って保管し、扱うべきか。どんな写真を主に撮る、どんな人なのか。長く愛される写真作品の向こうには、人の物語、暖かい人類愛がある。写真が貴重だった時代に、ロニが残した作品は色々な話題を投げかけているようだ。写真があまりにも一般的になったこの頃、私たちが一度は考えてみなければならない部分だ。