Go to contents

国連が人権侵害で北朝鮮非難決議を採択…西海公務員殺害を指摘

国連が人権侵害で北朝鮮非難決議を採択…西海公務員殺害を指摘

Posted November. 18, 2022 08:32,   

Updated November. 18, 2022 08:32

한국어

北朝鮮の人権侵害を強く非難する決議案が16日(現地時間)、国連総会第3委員会で採択された。韓国政府が2018年以来4年ぶりに共同提案国に参加した今回の決議案には、20年の西海(ソへ・黄海)公務員殺害事件と19年の脱北漁民強制送還事件の指摘が追加された。北朝鮮は、先月起きた梨泰院(イテウォン)雑踏事故を取り上げ、韓国政府を非難した。

人権問題を扱う国連総会第3委員会は同日、米ニューヨーク国連本部で会議を開き、韓国、米国、日本など63の共同提案国の総意(コンセンサス方式)で北朝鮮の人権侵害を非難する決議案を採択した。決議案は来月、国連総会本会議に上程される。国連の北朝鮮人権決議案は、05年以降18年連続で採択された。

欧州連合(EU)が主導した今回の決議案には、「外国人に対する拷問、即決処刑、恣意的な拘禁、拉致を懸念する」という既存の文言に、「北朝鮮が遺族と関係機関にすべての情報を公開することを求める」という内容が追加された。西海で北朝鮮軍に殺害された公務員のイ・デジュンさんの遺族と韓国政府の要請事項が反映されたとみられる。

脱北漁民強制送還に関しては、「北朝鮮に追放されたり送還されたりした住民が強制失踪、恣意的な処刑、拷問・虐待、不当な裁判に処されないよう保障することを強く求める」という内容が盛り込まれた。また、新型コロナウイルスの感染拡大で北朝鮮の人権状況が悪化したとし、「状況の改善に向けた実効的な措置」を直ちに取るよう求めた。

北朝鮮の金星(キム・ソン」国連大使は、「韓国政府は、国内の国政能力が不足し、最近前例のない圧死事故のような人的災害を引き起こした」とし、「韓国政府が対内外の批判を抑えるために国連で人権議題を最大限利用しようとしている」と主張した。中国とロシアも「ダブルスタンダード」、「内政干渉」と主張して北朝鮮を庇った。

金氏の主張に国連韓国政府代表部の裵鍾仁(ぺ・ジョンイン)次席大使は「とんでもない発言」とし、「北朝鮮が人権をどれほど徹底して軽視しているのかを示すもの」と反論した。特に、国際社会が梨泰院雑踏事故の犠牲者を追悼している間も、北朝鮮がミサイル挑発を止めなかったと批判した。

韓国外交部は17日、決議案の採択を歓迎し、「北朝鮮が決議案の勧告により住民の人権と人道的状況改善に向けた実効的な措置を直ちに取るよう強く求める」と明らかにした。国際人権保護団体「転換期正義ワーキンググループ(TJWG)」のシン・ヒソク法律分析官は、「韓国政府が参加し、今回の決議案に西海公務員殺害事件と脱北者送還問題が指摘されたことは意味がある」と話した。


洪禎秀 hong@donga.com · 崔智善 aurinko@donga.com