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韓銀が0.25%利上げ、インフレと景気低迷の狭間で中途半端なベビーステップ

韓銀が0.25%利上げ、インフレと景気低迷の狭間で中途半端なベビーステップ

Posted August. 26, 2022 08:55,   

Updated August. 26, 2022 08:55

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韓国銀行の金融通貨委員会は昨日、基準金利を0.25%だけ引き上げる「ベビーステップ」を踏んだ。先月、史上初めて金利を0.5%引き上げる「ビッグステップ」に乗り出してから1ヶ月ぶりのことだ。金通委が今年に入って4回連続で金利を引き上げた結果、基準金利は年2.5%に達した。同日、李昌鏞(イ・チャンヨン)韓銀総裁は、「当分、基準金利を0.25%ずつ徐々に引き上げる基調を維持する」と明らかにした。

金通委直後、韓銀は今年の消費者物価の上昇率予測値を従来より0.7%引き上げ、成長率の予測値は0.1%下げた。今は物価と景気の見通しがいずれも暗いが、物価がもう少し緊急な状況だという意味だ。何よりも高騰する物価を適時に抑えることができなければ、消費と投資が全般的に減少する悪循環に陥ることになる。

このようにインフレを抑えることが最も差し迫った状況になったが、ベビーステップの程度で跳ね上がる物価を安定させることができるか疑問だ。現在、物価上昇率は6、7月連続で6%台を記録し、通貨危機以降最悪の状況に突き進んでいる。年末が近づくほど、エネルギー価格が再び上がる可能性も高い。投資や消費、輸出が全て下落する状況で、ベビーステップをしたからといって景気が回復するわけでもない。中途半端な通貨政策では、物価と景気という二兎を逃すことになりかねない。

何よりも、来月は米連邦準備制度が追加の基準金利引き上げに乗り出す時点だ。米連邦準備制度理事会が、9月に基準金利を0.75%引き上げる「ジャイアントステップ」に乗り出せば、米国の基準金利は3.0~3.25%に上がる。韓米金利が完全に逆転するのだ。すでに対ドルウォン相場は、2009年の金融危機以来、13年4ヵ月ぶりのウォン安ドル高が進んでいる。世界的な景気不安で、安全資産であるドルに資金が集中した結果だ。韓米金利の水準まで覆されれば、資本流出が本格的に起きかねない。

このような状況で、秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相は物価と関連し、今月11日に「9月または10月にピークに達して下落傾向を見せるだろう」と話した。昨日、李総裁は、「ピークが繰り上げられる可能性がある。韓銀は直ちにビッグステップを考慮していない」とも述べた。資本流出をあまり心配する必要はないという話も公然と出ている。最悪の状況を想定して、通貨および財政政策を展開しても足りない状況なのに、当局者たちは過度な楽観論に陥っているのではないか。物価と為替相場の安定まではまだまだ先が長い。