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中国がカンボジアに海軍基地着工、米国との南シナ海覇権争いが本格化

中国がカンボジアに海軍基地着工、米国との南シナ海覇権争いが本格化

Posted June. 08, 2022 08:39,   

Updated June. 08, 2022 08:39

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中国がカンボジアに中国軍が独占権を保有する海軍基地を建設するという。東南アジア諸国と領有権を争っている南シナ海の要衝地に初めての海外軍事基地を構築するのだ。米国、日本、オーストラリア、インドの安全保障協力枠組み「クアッド(Quad)」は先月、南シナ海などでの中国の海洋進出など軍事的影響力拡大の牽制を本格化した。

米紙ワシントン・ポストは6日(現地時間)、カンボジアのリアム海軍基地に中国軍が独占活用できる基地が建設される予定だと報じた。同紙は、9日に中国代表団が参加して起工式が開かれる予定だと伝えた。

カンボジアのリアム海軍基地は、南シナ海とマラッカ海峡に接している。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは昨年、中国とカンボジアが現在埠頭が1つのリアム海軍基地に埠頭2つを追加建設し、このうち北側の基地を中国が独占使用する契約を結んだと報じた。

この契約は、海軍基地に中国軍が駐留し、中国軍艦が停泊するほか、武器を貯蔵することをカンボジアが認める内容を含む。特に、基地を30年間中国が独占使用し、その後10年ごとに使用許可を自動更新できる内容が含まれたという。中国政府関係者はワシントン・ポストに、「この基地は中国軍だけでなく科学者も使う」と話した。

中国の海外拠点基地の構築は、アフリカのジブチ共和国に続き2つ目。中国は、大西洋沿岸の赤道ギニアと南太平洋のソロモン諸島にも軍事基地の構築を推進している。この構想が実現すれば、中国は大西洋で地中海とインド洋をつなぐスエズ運河とアデン湾、南シナ海と太平洋を連結する海上基地を構築する。米国が先月、クアッド首脳会議で、中国の東・南シナ海とインド洋での不法操業の監視および対応システムを構築するとし、南シナ海をめぐる両国の軍事的緊張が高まることが予想される。

米国防総省関係者は同日、「中国の南シナ海の動きと他の地域での過度な権利主張は、域内に警鐘を鳴らしている」と指摘した。米国と中国は11日、シンガポールで開かれるアジア安全保障会議(シャングリラ対話)で国防相会談を行う予定であり、場所と時間を調整している。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com