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米情報機関トップ「プーチン氏、長期戦準備」、核兵器使用を警戒

米情報機関トップ「プーチン氏、長期戦準備」、核兵器使用を警戒

Posted May. 12, 2022 08:57,   

Updated May. 12, 2022 08:57

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ウクライナを侵攻したロシアのプーチン大統領が敗北の危機に直面する場合には情勢を覆すために核兵器を使う可能性があると、ヘインズ米国家情報長官(DNI、写真)が指摘した。ヘインズ氏は、プーチン氏は長期戦を準備しており、親ロシア派の多いウクライナ東部のドンバスを掌握するだけでは満足せず、ウクライナの西のモルドバの親ロシア勢力が掌握するトランスニストリアまで占領しようとすると予想した。

英紙ガーディアンなどによると、ヘインズ氏は10日、米上院軍事委員会聴聞会で、「ウクライナでの敗北はプーチン政権の存続の脅威」とし、プーチン氏が権力を手放さないために核兵器のような手段を使用する可能性があると述べた。また、「プーチン氏の野望とロシア軍の能力が一致していない。今後数ヵ月間は予測が難しく、緊張が高まる状況になる可能性がある」とも述べた。ロシアが戒厳令の宣言、産業生産の強制調整などを断行する可能性もあると見通した。

 

ヘインズ氏は、「ドンバス地方での戦闘が実質的に戦争を終わらせることになるか確信が持てない」とし、「プーチン氏はウクライナで戦争の長期化を準備している。ドンバス以上の目標を達成しようとする」と強調した。 

さらに、「プーチンの目標は南部の港町オデッサを制圧した後、モルドバのトランスニストリアまで占領地を拡大することだ」と強調した。プーチンの計画どおりになれば、ウクライナは黒海で遮断された内陸国家になる。ただし、ヘインズ氏は、このような計画が成功する可能性は低いと見通した。

戦争の長期化で困難に直面したロシアが、自国の戦死者まで集団埋葬しており、ロシア軍によって犠牲になったウクライナの民間人も相当数にのぼるという分析が出た。ウクライナ情報当局は同日、通信情報を捉え、ロシア軍兵士が「ドンバスのドネツク州のある集団埋葬地にロシア軍の数千人の戦死者の遺体が人の背の高さまで積まれている」と話す録音を公開した。ウクライナ国連人権監視団のマチルダ・ボグナー団長はロイター通信に、「実際の民間人の死者は推定値よりも多い」と述べた。国連は少なくとも3381人のウクライナの民間人が犠牲になったと把握している。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com