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キエフまで25キロ

Posted March. 15, 2022 08:57,   

Updated March. 15, 2022 08:57

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昨日はウクライナを支援する国際義勇軍が何と2万人というニュースが伝えられ、今日はロシア軍がキエフの25キロまで接近したという。スペイン内戦当時、フランコのファシズムに対抗するために国際義勇軍が参戦した。欧州の自由主義知識人、社会主義者、コミンテルンの支援を受ける国際共産党、経済恐慌で仕事を失った人々・・・。とにかく多くの人々がスペインに来た。この中にはヘミングウェイ、写真家のロバート・キャパ、アンドレ・モーロワ、ジョージ・オーウェルのような有名人、いや、この戦争で有名になったり、さらに有名になったりした人もいた。

モーロワは、この参戦で行動する知識人という名声を得て、作家、歴史家、政治家として猛活躍した。今日では、スペインでの彼の行跡は誇張されたもので、不当な評価であると暴露された。ヘミングウェイも実際には参戦しなかったし、虚勢を張り、言論プレーしかしなかったいう。ともかく彼は、スペイン内戦で生涯の名作を2編も書いた。

行動が気に入らなくても、モーロワはスペイン内戦を素材にした『希望』という小説を残した。戦争の様相をドキュメンタリー形式で描写したこの小説は、勝利の希望が消え、首都に向かうフランコ軍の最後の攻撃が差し迫った中、反乱軍の反撃が成功し、5キロ、10キロ前進しているというニュースを伝える場面で終わる。逆説的だが、それゆえタイトルが「希望」だ。

 

ウクライナの戦況を聞いて「希望」の最後の場面が思い出された。ウクライナの国際義勇軍はスペインのそれよりもはるかに精鋭で内部に日和見主義の知識人もいないようだ。ただし彼らが相手にするのも、フランコの軍団やモロッコ傭兵よりはるかに強大だ。あの時はコミンテルンが国際義勇軍を支援したが、今は西側世界が国際義勇軍を支援している。

スペインはフランコの勝利で終わったが、ウクライナは絶対にプーチンの勝利で終わることはできない。短期的に成果を上げたとしても、長く見れば必ず失敗に終わるだろう。ただし今、プーチンには退路がない。ウクライナ軍の本当の勝利だけが希望だろうか。

歴史学者