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アモーレが買収したアニックグタール、来月韓国で3種類の新香水公開

アモーレが買収したアニックグタール、来月韓国で3種類の新香水公開

Posted April. 13, 2013 03:28,   

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調香師の母親は、思春期に差しかかった娘に、「プレティーシェリー(小さな私の愛)」を言う名の香水を作ってくれた。6歳の時から、母親の香水店で香りと親しくしていた娘も、自ずと調香師になった。

フランスの最高級香水ブランド「アニックグタール」は、ピアニストからファッションモデルに、再び調香師に変身したアニック・グタール氏が1981年に立ち上げたものだ。高級ブランドの名をつけ、大量に流通される一般的香水とは違って、価値を知る数少ない客をターゲットにしてきた。

国内では11年、アモーレパシフィックが買収し、広く知られ始めた。韓国企業初の海外化粧品ブランドの買収事例だった。

アニック・グタール氏の娘、カミール・グタール氏(40)が最近、韓国を訪問した。グタール氏は、母親が1999年に53歳で他界した後、調香師として、アニック・グタールの経営に参加してきた。

9日、ソウルのホテルで会ったグタール氏は、「ビューティー産業への理解度や専門性の高い企業と提携することになり、頼もしく思う」とし、「母親が強調したブランド価値を最大限守りながら、グローバルブランドへと発展させていきたいと思う」と主張した。

グタール氏の訪韓には、ウィリアム・ブエレ法人長(45)も同行した。グローバルビューティーブランドで約20年間キャリアを積んてきたブエレ法人長は、08年、アニックグタールに合流した。

「フランスでは認知度が高いが、世界的にはあまり知られていない同ブランドに適した買収会社を探し求めていた時、初めから念頭においていた企業の一つが、ほかならぬアモーレパシフィックでした。成長の勢いの高いアジア市場に強く、専門性やビジョンが優れていて、長期的にはブランドを成長させてくれるだろうと考えたからです」(ブエレ法人長)

アモーレパシフィックの徐慶培(ソ・ギョンベ)会長は、アニックグタールを買収したものの、グタール氏やブエレ法人長を含めた役員や従業員らをそのまま残し、ブランドの正当性を受け継いでいる。ブエレ法人長は、マーティングや営業戦略を立て、グタール氏は、ブランドのアイデンティティを守る役割をしながら、「未来」と「伝統」とを調和させている。

アニックグタールは、世界40数ヵ国で、1350店の店舗や12の単独ブティックを経営している。アニックグタールは、単独ブティックを、17年までに50店へと拡大し、現在、400億ウォン台の売上げも、1000億ウォン台へと伸ばすことを目標に据えている。ブエレ法人長は、「ラグジュアリーブランドの特性上、より十分なショッピングスペースやサービスを提供できる単独ブティックの拡大に力を入れる予定だ」と語った。

ブエレ法人長は、アニックグタールに合流した後、クリスチャン・ディオールやイブ・サンローランなど、有名香水ブランドで働いていた人材らを誘致し、ブランドが向かうべき方向性作りに熱を上げている。氏は、「大衆的な香水は、香りを嗅いだだけでも、どのブランドの製品で、これを好む人はどんな性向の持ち主なのかまで見当がつく」とし、「アニックグタールは、多くなく、大変フランス的だというメリットを十分活かすために努力している」と伝えた。

アニックグタールは5月、国内に新たな香水コレクションである「コロニューライン」を披露する予定だ。香水を紹介するグタール氏の顔が、明るく輝いた。イタリアの庭園やフランスの休養地、地中海のオレンジの木の畑でインスピレーションを得た3つの香水は、鼻を刺激しながらも深い存在感を感じさせる。

旅行を通してインスピレーションを得るというグタール氏は、「11月に、再び韓国を訪問し、アモーレパシフィックの茶畑のある済州島(チェジュド)を訪れる予定だ」とし、「済州島の旅の霊感をどのように溶け込ませるか、悩んでみたい」と笑った。



bright@donga.com