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「過酷」だが「大学と国のための道」 KAIST首脳がテニュアに意地

「過酷」だが「大学と国のための道」 KAIST首脳がテニュアに意地

Posted September. 29, 2007 03:43,   

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「うちのテニュア(tenure=定年保障)制度は過酷だという指摘があるようだが、国際的な競争力を得るためにはやむをえない」

28日午後、大田市儒城区(テジョンシ・ユソング)の韓国科学技術院(KAIST)本部で会った張舜興(チャン・スンフン)教学副総長(53・核工学)は、断固とした表情を見せた。

張副総長は、教員審査委員長として申請教授の43%を脱落させ、大学街に波紋を起こしたKIASTテニュア初審査の総司令塔だった。

テニュア制度は、教員として任用された後、研究成果など審査手続きを通過した教授には定年を保障するが、脱落すれば容赦なく退職させる制度。すでに先進国の大多数の大学は教員の競争力強化のため、この制度を導入している。

張副総長は今回の審査の波紋を意識したらしく、「海外名門大学と競争するためには、国際的な名声のある教員を大勢確保しなければならない。このため、教員が懸命に研究するようにするテニュア制度を定着させるべき」と強調した。

——テニュア制度を大幅に強化した理由は?

「20世紀が労働者の競争時代だとすれば、21世紀は知識人の競争時代といえる。知識人がどれほど付加価値を高めるかによって、国の命運が左右される。だから、代表的な知識人である大学教員を必死で働かせることが、いつにも増して重要。テニュア制度は研究者が懸命に働いて、力量を育てる近道だ」

——韓国の大学の実状はどうか。

「優秀な大学生が修士・博士号を取るために海外の名門大学に行っている。国内の名門大学に進むかどうかを悩んだ末、結局は海外へ行く。このため、国内名門大は海外の大学に学生を供給する『フィーダー・スクール(feeder school)』という汚名を着ている。学生が国内の大学に背を向けるのは、きちんと教育ができていないからだ」

——どのような基準で審査したか。

「大きく3点について審査した。まず、教員本人と学校側が選定した内外の関連分野の学者10人からそれぞれ1枚ずつ提出してもらう評価書信(review letter)だ。書信の中では、海外の学者の評価をより客観的なものと見る。次は研究成果と論文、講義評価(学生の評価を含む)、研究費の受注実績などを検討し、最後に人事委員による討論結果を反映した」

——強化されたテニュア制度の期待効果は?

「まず教員たちは必死に働くだろう。そうしないとやっていけない。教員はよりよいアイデアを出して研究にまい進し、講義にも情熱を示すだろう。さらに、国際的な知名度を得るために努力するはずだ。KAISTのテニュア制度は、国際的な名声と認定を重視する。グローバルな競争時代には海外での名声が欠かせない」

——KAISTの教員は他大学に比べて優秀であるのに、苛酷すぎという評価もあるが。

「再度強調するが、テニュア制度は海外名門大学との競争のためのものだ。国内大学との競争だけを念頭に置くなら、テニュア審査を強化する必要はなかった。相対的に優秀な教員に対する待遇のみを改善すれば済むはずだった」

——今回のテニュア審査で脱落した教員とは会ってみたか。

「(ため息をつきながら)ショックを受け、苦しんでいる様子だった。徐南杓(ソ・ナムピョ)総長が審査結果についての発言を禁じたのもこのためだ。審査で30〜40代の後輩教員に押し出された50代の教授たちのショックは、さらに大きいようだ。個人的には胸が痛んだが、成績を土台にした評価の原則は守られるべきだ」

——反発は少なくないはずだが…。

「年齢や血縁、知縁を排除して、研究成果などを土台に公正に評価したため、どのような問題提起にも対処できる。今回のKAISTのテニュア制度は絶対に成功しなければならない。大韓民国のためにも望ましいことだ。5年ほど耐えれば安定し、10年ほど持続すれば定着する。テニュア制度を報道した東亜(トンア)日報の記事には数えきれない書き込みがあったが、ほとんどがよくやったという意見だった」

——これからこの制度が定着するためには…。

「審査は厳格に行うが、教員に対する支援も強化すべきだ。今年任用された教授からは、8年以内にテニュア審査を受けることを義務づけ、脱落すれば離職するよう、採用の時から条件をつけた。その代わり、新規の任用教授には1人当たり2億5000万ウォンの研究定着費が与えられる。研究環境を早く整えて、研究にまい進した上で評価を受けるようにするためだ。政府も財源を一律的に配分せず、厳しい改革を行う大学に集中して支援すべきだ。大学評価では、改革を重要な評価要素にすべきだ」



mhjee@donga.com