
東海岸。冬の海を満喫するには、国道7号線のドライブをお勧めしたい。最北端の花津浦(ファジンポ)からホミ岬に近い九竜浦(グリョンポ)までの道のり。道中、村から少し海辺の方に入っていくと、小ぢんまりとした港とひっそりとした海岸道路が現れる。かもめが空を彩る浜辺も数え切れないほど。そして、温泉でゆったりとくつろぎながら1泊することにしよう。国道7号線周辺の温泉巡りに出かけてみよう。
●尺山(チョクサン)温泉と冬の雪岳(ソラク)。たまたま雪が降っていれば、雪国の秘境にうっとりと酔いしれてしまいそうなところだ。海と山、渓谷と湖に加えて温泉まで楽しめるとあっては、冬の旅にこれ以上適地があるだろうか。関東八景に追加するなら、尺山温泉は「1番手」となること間違いなし。
束草(ソクチョ)からミシリョン峠への上り道。雪岳山のデチョン峰とウルサン岩が立ちはだかって空を遮っている。この、巨大な恐竜のような稜線の下から白い氷の帯が細長く延びている。トワンソンの滝である。早くも凍りついたようだ。晴れた朝。雪岳の稜線は天と地をはっきりと分けている。東海の冴えきった水平線によって冷めた目を、緩やかに続いている稜線がやさしく癒してくれる。
上り道の途中にある賑やかな町を離れ、ひっそりと静かになったところで、三叉路に尺山温泉(束草市ノハク洞)が見えてくる。山登りの後、あるいは暫し寄っていくという感覚なら、銭湯の雰囲気を満喫できるここが最適。現在3ヵ所が営業中。しかし、露天風呂に浸かりながら雪岳山の景色も楽しみたい人には、温泉リゾートスタイルの雪岳ウォーターピアをお勧め。
▲尺山温泉休養村〓束草市ノハク洞。独自の温泉孔から、摂氏53度の強アルカリ性の温泉水(地下452メートル)を引いて使っている。5000ウォン。宿泊は4万〜15万ウォン。033—636—4000。ほかに2ヵ所がある。
①雪岳温泉荘(033—636—4581)〓午前5時半〜午後8時、3500ウォン。②尺山温泉荘(033—636—4806)〓午前5時〜午後8時、4000ウォン。尺山温泉には露天風呂がない。
▲雪岳ウォーターピア〓摂氏49度の温泉水を利用したウォーターパーク型温泉。波のプール、スラローム(滑り台)サウナなど様々な屋内外の水遊び施設(午前10時〜午後6時半)および温泉浴施設(午前6時半〜午後8時半)を備えている。真冬でも屋外プールとイベント湯などの露天風呂をオープンしているため、雪の日に訪れると一層風情がある。サウナを除いた全ての屋内外の施設は水着を着用。家族ぐるみで楽しめる温泉である。水着のレンタル4000ウォン、利用料は当日券2万ウォン(一般)。クレジットカードの割引制度もある。①国民・外換カード〓1万2000ウォン②KTFカード1万4500ウォン。ホームページ(www.ha.wharesort.co.kr)を参照。033—635—7711。
●徳邱(ドック)温泉
束草を離れ南へと続く道。襄陽(ヤンヤン)を後にすると、車窓の右手から白頭大幹(べクトゥデガン)が薄っすらと遠ざかっていった。ところが、江陵(カンヌン)を経て東海市(トンへシ)に入ると、再び山並みが間近に迫ってくる。国道7号線の景色が一変するのはこれから。
上下左右と動きの激しい道のりだ。景色が美しいだけに、運転にも注意を払わなければならない。ダイビングをするごとく、海に向かってまっしぐらに延びている大幹の裾に広がる険しい山々を抱きかかえるようにして伸びている道のため。峠を越えて角を曲がれば、山の下から素晴らしい浜辺が目の前に広がる。極め付きは、チョゴク港とチャンホ、龍化(ヨンファ)港(三陟市)の間にある峠の頂から見下ろすチャンホ、龍化海岸。臨院(イムウォン)港を経て湖山(ホサン)に着いたら海岸道路に出よう。湖山ビーチホテル(033—576—1001)周辺の素敵な浜辺は、散歩コースとして申し分ないところ。そして、徳邱温泉はゴポ港を過ぎて蔚珍(ウルチン)郡のブグから8.2キロの距離。
▲徳邱温泉観光ホテル〓国内の温泉の中では唯一、地表面から湧き出る温泉水(水温摂氏41.8度)をパイプで引き、暖めたり冷まさずにそのまま湯に供給している。温泉もやはり徳邱温泉観光ホテルの1ヵ所だけ。現在、工事中のスパーワールドは、12月15日オープンの予定。水治療の概念を取り入れたバデプール(Bade Pool)と露天風呂は、来年1月中旬にオープンする。紫水晶(アメジスト)、宝石サウナと玉(ジェード)サウナがある。5000ウォン。午前6時〜午後10時。宿泊は12万4000ウォン(シーズン料金14万ウォン)。www.duckkyu.co.kr。054—782—0677、02—517—9286。
●白岩(ぺガム)温泉
蔚珍は山が険しいことで有名なところ。竹辺(ジュクピョン)の浜辺に沿って車を走らせ、蔚珍邑を通り望洋(マンヤン)に辿り着くと、望洋亭とその前に広がる浜辺にも立ち寄ってみよう。そして、海を後にして山に向かって延びている国道39号線(奉化、太白行き)に乗換える。聖留窟(ソンリュグル)、仏影(ブリョン)渓谷と仏影寺、さらにファンジャン木(王室の木管制作用の松の木)が生い茂るソグァンリ、ガンソン林地帯が周りに広がっている。望洋亭では、国道7号線の代りにオサン港まで続く海岸道路のドライブが楽しめる。白岩温泉は、国道7号線を走り、ピョンヘから進入する。
▲白岩温泉〓硫黄独特のにおいが漂う、摂氏48度のアルカリ性硫黄温泉。温泉水は、それぞれの温泉ホテルが独自開発したもの。オンジョン里とソテ里にホテル(5ヵ所)旅館(1ヵ所)コンドミニアムと研修所(4ヵ所)などがある。連絡先(054—787)は①白岩スプリングスホテル3771②白岩温泉ホテル3006③聖留パーク観光ホテル3771④白岩観光ホテル3500⑤白岩韓火リゾート7001⑥白岩高麗ホテル3191⑦白岩太白温泉旅館3881。
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