Go to contents

英ブレア首相の支持率急落 米支援めぐり

Posted March. 25, 2002 09:58,   

昨年対テロとの戦争開始初期に活発な外交で、英国内で「第二次世界大戦当時のウィンストン・チャーチル首相のようだ」という賛辞を受けていたトニー・ブレア首相、そのかれが6カ月後には四面楚歌に追い込まれた。

重なる悪材で支持率が「翼のない墜落」をしている上に、労働党内部でさえも「村八分」となっている。あげくの果てに辞任すべきだとの主張さえも提起されている。

▲「退陣せよ」〓英国のサンデイ・タイムズ紙は24日、英国人の過半数がブレア首相の職務遂行に失望し、次期総選挙までに辞任すべきだと報道した。同紙は世論調査の結果、アンケートに応じた2274人のうち、△54%がブレア首相の職務遂行に失望し、△20%は直ちに、43%は次期総選挙の際に退陣すべきだと答えるなど、回答者の63%が辞任を願っていると報じた。そして労働党支持者の3分の1が失望を感じたと答えたことが分かった。

党内部ではブレア首相に反旗を翻そうとする組織的な動きさえ感知されている。サンデイ・タイムズとガーディアンなど英マスコミは、労働党議員らがブラウン財務相やクラーク議員をブレア首相に代る党首にかかげる兆しが見られるとしている。

▲なぜ「墜落」か〓ブレア首相は、「友人」と自称していたブッシュ米大統領の裏切りで決定的なパンチを受けた。ブレア首相は9月11日の米同時多発テロ直後からブッシュ大統領に劣らず、熱心に対テロとの戦争を支持してきた。

だが、米国がイラクへの戦争拡大論をささやきはじめると、英国内のマスコミは冷たい視線を送るようになった。サンデイ・タイムズの世論調査によると、英国民の59%は米国の対イラク軍事行動に英国が支援することを反対している。130人の労働党下院議員は、英国の米国支援に反対する同意案に賛成した。

泣き面に蜂で、ブッシュ米大統領の鉄鋼製品の輸入に対する高率関税賦課政策の発表は、ブレア首相をさらに窮地に追い込んだ。英マスコミは、「一方的な対米援助支持」、「領主(ブッシュ)と家臣(ブレア)の間柄」、「ブレアのブッシュに対する片思い」などブレア首相を皮肉る言葉が飛び交っている。アリス・マホン労働党議員は、「英国は米国にしっぽをふる行いを即刻中止せよ」と毒舌を投げかけた。

国内的には公共サービスの民営化など右派的な政策を推し進めたことが労働党支持者から点数を失った。最近は、労働党に政治献金をしたインド生まれの事業家、ラクスミ・ミタルがルーマニア国営製鉄所を買収できるように、ルーマニア首相に手紙を送ったことが発端になった「スチールゲート」のために悩まされている。



朴濟均 phark@donga.com