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北朝鮮、米空母訓練の30分前にミサイル発射

北朝鮮、米空母訓練の30分前にミサイル発射

Posted March. 28, 2023 08:33,   

Updated March. 28, 2023 08:33

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北朝鮮が27日、韓国全域を攻撃できる短距離弾道ミサイル2発を発射した。5日前には韓国と在韓米軍基地を同時に狙った戦略巡航ミサイルを発射し、模擬核弾頭爆発実験をした。特に、北朝鮮は同日、米軍の原子力空母「ニミッツ」(CVN-68・約10万トン)がイージス艦など世界最高の海上戦力を率いて済州島(チェジュド)南部で韓米合同軍事演習を開始する約30分前に2発目のミサイルを発射した。発射地点と射程距離から推測すると、戦術核兵器搭載が可能なミサイルで、米軍の代表的な拡大抑止(核の傘)戦力である原子力空母を攻撃できるという警告とみられる。

合同参謀本部は同日、「北朝鮮が午前7時47分から8時の間に黄海北道中和郡(ファンヘドプクト・チュンファグン)付近から東海(トンへ・日本海)に向けて発射した短距離弾道ミサイル2発を捉えた」と明らかにした。合同参謀本部によると、ミサイルは2発とも約370キロ飛翔した後、東海上に着弾した。

軍当局は、このミサイルが北朝鮮が19日に800メートル上空で爆発させる方式で「核攻撃模擬発射実験」をしたと主張した「北朝鮮版イスカンデル」(KN-23)の可能性が高いとみている。KN-23の最大射程は800キロ。ミサイルを発射した中和郡付近から、ニミッツなど韓米の海上戦力が演習を行った済州島南方100キロの空海までの距離は約700キロ。北朝鮮が事実上、空母打撃群を狙って戦術核攻撃の脅威を与えたと見る理由だ。軍関係者は、「ニミッツが28日に釜山(プサン)港に入港するため、さらなる挑発の可能性を念頭に置いて準備している」と述べた。

ニミッツに搭乗した金承謙(キム・スンギョム)合同参謀本部議長は、「北朝鮮は攻撃的な核兵器使用を示唆するなど、域内の安全保障秩序を深刻に脅かしている」とし、「敵の核攻撃の試みは政権の終末ということを確実に認識させる」と述べた。


孫孝珠 hjson@donga.com