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米国領空侵犯の中国の偵察気球を撃墜、中国「過剰対応」と反発

米国領空侵犯の中国の偵察気球を撃墜、中国「過剰対応」と反発

Posted February. 06, 2023 08:47,   

Updated February. 06, 2023 08:47

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米国が4日(現地時間)、自国領空を侵犯した中国の偵察気球をF22戦闘機を動員して撃墜した。米上空で確認されて7日が経った。気球は核兵器がある軍事基地などを偵察したと推定される。バイデン政権は「容認できない主権侵害」と強く批判した。「偶発的事件」と遺憾を表明していた中国は偵察気球の撃墜を受け、「武力を動員した過剰反応」と反発しており、米中の対立が深まっている。

オースティン米国防長官は同日、声明を出し、「バイデン大統領の指示で北部司令部の戦闘機がサウスカロライナ海岸領空で中国により打ち上げられた高高度偵察気球の撃墜に成功した」と明らかにした。バイデン氏も「撃墜を指示した」と述べた。

米国防総省によると、同日午後2時39分、偵察気球が陸地を通過して大西洋に進入すると、バージニア州ラングレー空軍基地を出たF22戦闘機が空対空ミサイルを発射した。この時、近くの3つの空港飛行機の離陸を一時停止する「グラウンドストップ」が要請された。米連邦捜査局(FBI)と海岸警備隊は大西洋に墜落した偵察気球の残骸を収集して調査する計画だ。

中国の偵察気球は先月28日、米アラスカ領空を侵犯した後、カナダを通過し、1日にモンタナ州マルムストローム空軍基地、2日にはミズーリ州ホワイトマン空軍基地上空を飛行するなど、7日間米領土を横断した。この2つの空軍基地は、大陸間弾道ミサイル(ICBM)のような核兵器や戦略爆撃機が配備された重要軍事基地。

オースティン氏は、「米戦略基地を偵察するための監視兵器」とし、「容認できない主権侵害」と強調した。中国の気球を軍事監視偵察用と規定し、強力な対応を予告したのだ。バイデン政権は3日、5日に予定されたブリンケン国務長官の訪中も中止した。ブリンケン氏は、中国共産党で外交政策を取り仕切る中央外事工作委員会弁公室主任の王毅氏に電話で、偵察気球の領空侵犯を抗議した。

中国は3日、ブリンケン氏が訪中を中止した直後、「飛行船は中国から行ったもので民需用であり、気象など科学研究に使われるもの」とし、「飛行船が不可抗力で米国に誤って入ったことは遺憾だ」と明らかにした。しかし、4日、偵察気球が撃墜されると、声明を出し、「米国防総省もこの飛行船が地上に軍事的、新変的脅威にならないと明らかにした状況で、武力を動員して過剰反応したことは、国際慣例を違反した」と主張した。また、「中国は関連企業の正当な権益を保護する」とし、さらなる対応を示唆した。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com