
先月24日に発生した強震で甚大な被害を受けたベネズエラで、世界最大の原油埋蔵国でありながら、ガソリン不足のため掘削機などの救助機材を十分に稼働できない状況となっていることが分かった。米CNNは1日、ベネズエラ北部ラ・グアイラの救助現場に配備された政府所有の掘削機が、ガソリン不足で停止していると報じた。このため救助隊員らは、つるはしやシャベル、素手でコンクリートのがれきを掘り起こしている。このような中、現地警察は地震被害現場で貴重品を盗んだ疑いで、救助活動に投入された公務員4人を逮捕した。政府の無力な対応に対する国民の不満は高まっている。
ベネズエラは約3030億バレルの原油埋蔵量を誇る世界最大の産油国だ。しかし、原油精製施設が不足し、安定した稼働も難しい状況のため、慢性的なガソリン不足に苦しんでいる。現地の政治評論家カルメン・ベアトリス・フェルナンデス氏は、「今回の惨事は、国家が抑圧と宣伝にばかり力を注いできた結果だ」と指摘した。左派ポピュリズム独裁政権が政権維持にのみ腐心し、地震などの災害に対応する能力が著しく不足しているという。
原油の生産・販売を基盤に、ベネズエラはかつて南米有数の豊かな国とされた。しかし、1999年に故チャベス大統領が就任し、その後マドゥロ大統領が政権を引き継ぐと、経済は崩壊した。マドゥロ政権がエネルギー企業を強制的に国有化した後、その収益を無料医療、無料教育、低価格住宅の供給に投入したことで財政難が深刻化した。老朽化したインフラや米国の制裁などにより、原油生産量も急減した。2013~21年に国内総生産(GDP)は75%減少し、国民の4人に1人が国外へ流出した。
米紙ニューヨーク・タイムズは、数十年にわたる経済崩壊と腐敗を経験してきたベネズエラ当局にとって、犠牲者の収容や身元確認、埋葬は大きな課題になると見通した。すでにラ・グアイラでは遺体安置所が不足し、一部の遺体が猛暑の中で放置される事態も起きている。高額なDNA鑑定費用のため、遺族はタトゥーや歯科記録、衣服などを手掛かりに身元を確認している。ある遺族はCNNに対し、「多くの遺体が腐敗し、家族でさえ見分けがつかないほどだ」と語った。
ベネズエラのホルヘ・ロドリゲス国会議長は1日、これまでに確認された死者は2295人、負傷者は1万1267人にのぼると発表した。
キム・ボラ記者 purple@donga.com






