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「ビビ、気をつけろ 孤立するぞ」 トランプ氏、ネタニヤフ氏に警告

「ビビ、気をつけろ 孤立するぞ」 トランプ氏、ネタニヤフ氏に警告

Posted June. 10, 2026 08:38,   

Updated June. 10, 2026 08:38


「ビビ(ネタニヤフ首相の愛称)、気を付けた方がいい。さもないと、すぐに孤立することになる」

イランとイスラエルが4月の停戦後初めて相手国本土を直接攻撃し、中東情勢が危機へと向かっていた8日、トランプ米大統領はイスラエルのネタニヤフ首相に電話をかけ、このように警告したと米政治専門メディアのアクシオスが報じた。当時、イスラエルはイラン国内の数十カ所の重要目標を狙った大規模空爆を準備していたという。

トランプ氏によるこうした強い圧力の後、ネタニヤフ氏は追加空爆計画をひとまず保留した。双方が全面衝突の危機から一歩後退した形だ。ただ、戦争継続への意欲を示すネタニヤフ氏と、対イラン戦争の早期終結を目指すトランプ氏の構想が衝突し、今後さらに軋轢が強まる可能性が高いとの分析が出ている。アクシオスは「戦争が長引くほど、ネタニヤフ氏とトランプ氏の利害が衝突する可能性が高まっている」と指摘した。

●トランプ氏、ネタニヤフ氏に相次ぎ電話、「攻撃自制」要求

両首脳の対立は、7日にイスラエルが実施したレバノンの首都ベイルートへの空爆に端を発した。イランは直ちにイスラエル本土に向けて十数発のミサイルを発射し、報復に出た。戦火拡大の可能性が高まると、トランプ氏は同日夜、ネタニヤフ氏に電話をかけ、追加報復攻撃の自制を求めた。

アクシオスによると、トランプ氏は電話で「数日以内にイランと合意に達する可能性があり、そうなれば攻撃は不要になる」とし、「もし交渉が失敗した場合は、その時は私が直接イラン攻撃を主導することもあり得る」と説得した。米国の外交的解決策がまだ有効である以上、イスラエルが事態を悪化させるべきではないとの考えを強調したのだ。

同日の電話会談は、罵声まで飛び交ったとされる1日の電話会談と比べると、比較的落ち着いた雰囲気で行われたという。これに先立ち、トランプ氏はネタニヤフ氏にベイルート空爆の中止を求め、激しい反応を示したと伝えられている。アクシオスは当時、トランプ氏がネタニヤフ氏に「完全に狂っている。俺がいなければお前は刑務所に入っているんだ。命を救ってやったんだ」と罵倒したと報じた。自身がネタニヤフ氏の汚職容疑裁判に関連し、イスラエル大統領に恩赦を要請するなど支援してきたことに言及したのだ。

7日、トランプ氏の制止にもかかわらず、ネタニヤフ氏は安全保障担当者や軍首脳部を招集した後、ホワイトハウスに攻撃方針を通知した。その後、イスラエル軍はイラン最大の石油化学施設の主要設備やテヘラン市内の一部目標を攻撃した。これに対し、イランもイスラエルのテルアビブに向けて追加ミサイル攻撃を実施した。双方は数度にわたり空爆を応酬し、全面戦争寸前まで緊張が高まった。

双方の軍事衝突が激化すると、トランプ氏は数時間後、再びネタニヤフ氏に電話をかけ、追加攻撃を行えば米国の支持を失う可能性があると警告し、攻撃中止を求めた。最終的にネタニヤフ氏は「イランが追加攻撃を行わなければ、イスラエルも引き下がる」と応じ、その後、軍に大規模空爆計画の中止を指示したと伝えられている。

●「戦争継続で生き残るネタニヤフ氏、終戦で生き残るトランプ氏」

米国の介入によって当面の危機は回避されたが、今回の事態は、トランプ氏が中核同盟国であるイスラエルでさえ完全には統制できない現実を示したとの見方が出ている。米紙ニューヨーク・タイムズは「トランプ氏は政治人生を通じて相手を圧倒し状況を掌握する指導者像を築いてきたが、中東ではそうした本能がたびたび壁に突き当たっている」と指摘した。また、「トランプ氏を悩ませているのはネタニヤフ氏との複雑な関係だ」とし、「ネタニヤフ氏は最近、レバノンの親イラン武装組織ヒズボラに対する強硬な軍事行動を続けている」と報じた。

結局、対イラン戦争の早期終結をめぐる米国とイスラエルの戦略的利害の違いが、両国間の亀裂を深める可能性があるとの見方が出ている。米当局者はアクシオスに対し、ネタニヤフ氏について「イスラエルで政治的に生き残るために戦争を続けなければならない」とする一方、トランプ氏については「米国で政治的に生き残るために戦争を終わらせなければならない」と語った。


申晋宇 niceshin@donga.com