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新体操の妖精”申秀智 「イリュージョン始球式を機にスポテイナーに」

新体操の妖精”申秀智 「イリュージョン始球式を機にスポテイナーに」

Posted May. 26, 2026 08:09,   

Updated May. 26, 2026 08:09


「新体操の妖精」申秀智(シン・スジ、35)は、2008年北京五輪でアジア選手として初めて自力で本大会出場権を獲得した。2010年広州アジア大会では足首靱帯負傷を抱えながら後輩たちと団体戦に出場し4位となった。銅メダルにはわずか0.1点届かなかった。主要国際大会メダルこそなかったが、韓国の新体操は申秀智の登場以降、人々に親しまれる種目となった。

申秀智が国民的話題を集めたのは、2011年の引退後だ。2013年、申秀智はプロ野球・斗山(トゥサン)のホーム戦始球式でマウンドに立ち、この時披露した360度回転始球式が大きな話題となった。

申秀智は「体操選手出身らしい始球式を考え、得意だったバックイリュージョン(片脚を軸に、もう片方の脚を360度垂直回転させ円を描く技)を応用し、前方回転イリュージョンの後にボールを投げた」と振り返った。歴代最高の始球式とも評される申秀智の投球は、米プロ野球メジャーリーグ(MLB)でも紹介された。

その日以降、テレビ局が彼女を呼び始めた。明るく健康的なイメージの申秀智は、各種スポーツバラエティー番組に出演し、スポーツ界出身タレントとして定着した。スポテイナー(スポーツ+エンターテイナー)申秀智の始まりだった。

これらすべてが偶然だったわけではない。現役時代から、彼女は一つのことに夢中になると恐ろしいほど打ち込んだ。始球式も同じだった。始球式登板が決まった後、一人で投球練習を始めた。1日150球ずつ2日間で300球を投げ込んだ。彼女の投げたボールがストライクゾーン付近へ決まったのも、そのためだ。

申秀智はその後、ボウリング、アーチェリー、シルム、アイスホッケーに続き野球まで、多くの競技に挑戦した。ボウリングに打ち込んだ時は、3食をボウリング場で済ませながら練習し、プロ資格まで取得した。

ここ数年間、力を入れているのはゴルフだ。引退後、申秀智も普通の人のように少なくない浮き沈みを経験した。「開放的な場所で活動するのが助けになる」と聞き、ゴルフクラブを握った。

新体操をしていた時のように、ボウリングに打ち込んだ時のように、ゴルフにも本気で取り組んだ。1日にドライバーだけを1000球打った日もある。1年もたたずシングルプレーヤーとなり、2年目にはイーブンパーを記録した。そして3年目には2アンダーパーまで出した。

申秀智は「3年間、一日も練習場を休まなかった。ボールを芯で捉えた時の感触と快感が好きだった」とし、「普段は感情を押し殺して生きていたが、ドライバーで思い切りボールを打つと気持ちがすっきりした」と語った。

今でも週5~6回はフィットネスセンターへ通う。申秀智は「考え事が増えると眠れなくなる。そんな時にできるのが運動だ。体を“いじめる”と熟睡できる」と語った。最近はピックルボールにも関心を持ち始めた。

忙しい日常の中でも、彼女は大韓体育会広報メディア委員、大田(テジョン)市体操協会副会長を務めている。有望選手向けキャンプにも参加する。最近では、現役時代の経験を生かし、着圧ストッキングの製造・販売事業も始めた。

申秀智は、「健康に過ごしながら、やりたいことがたくさんある」とし、「一番難しそうだけど、あまり遅くならないうちに家庭も築きたい」と笑った。