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若者に広がるスクラッチくじ熱 「一発逆転」への期待も

若者に広がるスクラッチくじ熱 「一発逆転」への期待も

Posted April. 30, 2026 08:31,   

Updated April. 30, 2026 08:31


27日午後5時ごろ、ソウル西大門区(ソデムング)の地下鉄2号線・新村(シンチョン)駅前の宝くじ売り場には、大学生や若い会社員が長い列を作っていた。友人と訪れた30代のキム氏は「週に一度ほど、気分転換でスクラッチ式宝くじ『スピット』を買いに来る」と話した。売り場の店主も「最近はカップルや友人同士で訪れる若い客が目に見えて増えた」と語る。

20~30代の宝くじ支出は増加傾向にある。国家データ庁の家計動向調査を基にした分析によると、昨年第4四半期(10~12月)の20~30代世帯主の月平均購入額は918ウォンで、前年同期(831ウォン)より10.5%増えた。60歳以上を除くすべての年齢層の中で増加幅が最も大きかった。

背景には、即席印刷型くじ「スピット」の流行がある。ソーシャルメディア(SNS)では、当否を確認する「スピットVログ」が一つのコンテンツとして定着し、再生回数1000万回を超える動画も相次いでいる。いわゆる「当たりが出やすい売り場」を訪れて大量購入し、コインで削りながら結果を確認する過程を共有する形式だ。販売額も増えており、宝くじ委員会によると昨年は9622億ウォンと、2022年(5678億ウォン)の約1.7倍に拡大した。

若年層に人気の理由としては、「即時性」と「少額での購入しやすさ」が挙げられる。1枚500~2000ウォン程度と手軽で、ロトや年金くじと違い、その場で当否が分かるためだ。社会福祉士のキム・イェソン氏(28)は「気軽に買ってすぐ結果を確認できる楽しさがある」と話した。

もっとも、その背景には厳しい経済状況もある。単なる娯楽を超え、「一発逆転」への期待があるとの見方だ。SNSにVログを投稿するパク・シニョン氏(34)は「物価高で給与だけでは生活が厳しいのが現実だ」とし、「当選を期待していないと言えばうそになる」と語った。

専門家は、射幸産業の拡大に懸念を示す。嶺南(ヨンナム)大学社会学科のホ・チャンド 教授は「景気悪化で宝くじを現実逃避の手段とみなす傾向が強まった」とし、「スピットの即時性は若者に娯楽として受け入れられているが、単なるイベントを超えて依存に至らないよう、個人と社会の警戒が必要だ」と指摘した。


キム・ダイン記者 daout@donga.com