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「OTTの巨人」を築いたヘイスティングス氏、ネットフリックス退任へ

「OTTの巨人」を築いたヘイスティングス氏、ネットフリックス退任へ

Posted April. 18, 2026 08:40,   

Updated April. 18, 2026 08:40


DVD郵送レンタル企業として出発したネットフリックスを、世界的なオンライン動画配信サービス(OTT)の巨大企業へと育て上げたリード・ヘイスティングス会長(65)が、29年ぶりに同社を去る。

ネットフリックスは16日(現地時間)、株主向け書簡で、ヘイスティングス会長が6月の定時株主総会で取締役の再任に立候補しないと明らかにした。今後は慈善活動など個人的関心に注力する予定だ。

ヘイスティングス氏は1997年にネットフリックスを共同創業し、2023年1月まで26年間、最高経営責任者(CEO)として会社を率いた。その後は取締役会議長に就き、経営はテッド・サランドスとグレッグ・ピーターズの共同CEO体制に委ねてきた。

ヘイスティングス氏はメディア産業の構造的変化を主導した人物と評価される。DVD郵送レンタルからインターネット配信への大胆な事業転換を成功させ、映像コンテンツの消費形態を根本から変えた。2016年1月には世界同時サービスを開始し、グローバルプラットフォームの基盤を築いた。昨年末時点で有料会員は3億2500万人を超え、視聴者規模は約10億人に達する。

失敗もあった。2011年にDVD事業を「Qwikster」として分社化しようとしたが、会員の反発を受けて1カ月で撤回した事例が代表的だ。一方、創業初期の資金難の中で従業員の3分の1を削減し、「キーパー(Keeper・中核人材)」中心の組織を維持した経験は、ネットフリックスの高成果文化の土台となった。ヘイスティングス氏は著書『No Rules Rules』でこれを「ネットフリックス方式」として整理している。

ヘイスティングス氏は株主向け書簡で、「私がネットフリックスに残した最大の貢献は、何か一つの決定ではなく、会員満足に集中し、後任者たちが受け継いで発展させることのできる文化を築いたことにある」と話した。そのうえで「最も気に入っている瞬間は2016年1月、ほぼ世界中で私たちのサービスが利用できるようになった時だ」と振り返った。テッド・サランドス共同CEOは、「彼は挑戦する人々で成る会社と、品格が重要な文化を築いた」と評価した。

ヘイスティングス氏の退任と市場予想を下回る第2四半期の見通しが重なり、ネットフリックス株は同日の時間外取引で9%台下落した。2月にワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)との買収合併(M&A)が頓挫して以降、新たな成長エンジンの確保が急務となる中、創業者退場の負担が重なった形だ。ライトシェッド・パートナーズのリチャード・グリーンフィールド・メディアアナリストは「ヘイスティングスの退場は投資家の不安を招いた」と指摘した。


金在亨 monami@donga.com