
イスラエル議会は先月30日、ヨルダン川西岸でテロなど致命的な武装攻撃を行ったとして有罪判決を受けたパレスチナ人に死刑を科すことを可能にする法案を可決した。パレスチナ人のみならず、世界各国の人権団体も反発している。
定数120のイスラエル国会(クネセト)は同日、賛成62、反対48で同法案を可決した。法案は、テロ行為で軍事裁判所により有罪とされた西岸地区の住民に対し、絞首刑を基本刑とする内容を盛り込んでいる。従来は死刑判決に裁判官全員の一致が必要だったが、今後は過半数の賛成で死刑判決が可能となる。また、適用基準も「イスラエル国家の存在を否定する目的の殺人」と規定されており、恣意的な適用への懸念が出ている。
同法案は、ネタニヤフ首相が率いる極右連立政権に参加するイタマル・ベングビール国家安全保障相兼「オツマ・イェフディット(ユダヤの力)」党首が主導した。ネタニヤフ氏も採決に出席し、賛成票を投じた。ベングビール氏は可決後、「テロに対するイスラエルの強力な抑止力を示すものだ」と主張した。
米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、イスラエルは1948年の建国以来、死刑を執行したのはわずか2例にとどまる。死刑が事実上廃止状態にあった中で、極右政権がパレスチナ人抑圧のために死刑制度を事実上復活させたとの懸念が出ている。特に、同様の犯罪で有罪となったユダヤ人過激派には適用される可能性はほとんどなく、公平性を巡る議論も広がっている。
イスラエル市民権協会(ACRI)などイスラエルの人権団体は、この法律が基本法および国際法に違反するとして違憲審査請求を準備すると明らかにした。アラブ系人権団体も国連など国際機関を通じた対応を予告している。
オ・スンジュン記者 ohmygod@donga.com






