中東情勢を受けて国際原油価格が急騰するなか、6日、ソウルのガソリンスタンドのガソリン平均販売価格は1リットル当たり1900ウォン台に上昇した。4年ぶりの高水準となる。国際原油価格の上昇分が本格的に反映される前に、国内のガソリン価格が先に上昇した。李在明(イ・ジェミョン)大統領が「ガソリン価格の便乗値上げ」を警告し、政府が取り締まりに乗り出したが、中東発の価格不安は当面続く可能性が高い。
李在明氏は国内のガソリン価格について「朝昼晩で価格が違い、1リットル当たり200ウォン近く値上げしたところもあると聞く」と述べ、「最高価格指定制」に言及した。対外危機に乗じた買い占めや不当な価格操作などは厳しく取り締まる必要があるが、全国1万カ所以上のガソリンスタンドに対する価格統制は、市場のゆがみや供給への支障といった副作用を招きかねない。価格統制は非常時の例外的措置であり、まずは供給と需要を安定させ、市場の不安心理を鎮める原油価格安定策を講じるべきだ。。
イランは、米国とイスラエルによる空爆を受け、世界の原油・天然ガスの20%以上が通過するホルムズ海峡を封鎖し、攻撃対象を周辺国の製油・ガス生産施設や周辺海域のタンカーにまで拡大している。ペルシャ湾に停泊していた大型タンカーがイランの攻撃を受け、ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は1年6カ月ぶりの高値となる1バレル=81ドルに上昇した。タンカーの用船料は1日約6億ウォンで、通常の2倍に急騰したという。中東危機の長期化に備え、原油や天然ガスの代替供給源を確保するとともに、海上運賃や保険料への支援などを通じてコスト衝撃を和らげるサプライチェーン安定措置も準備する必要がある。
韓国は原油の70%を中東から輸入しているにもかかわらず、経済規模に比べ石油消費量が世界でも最も多い「エネルギー多消費国家」だ。政府は6日、アラブ首長国連邦(UAE)から600万バレル以上の原油を緊急導入すると発表したが、これは国内消費の2~3日分にすぎない。原油高の長期化に備え、供給の安定確保と段階的な需要管理を並行して進める必要がある。自動車利用に代えて公共交通の利用を促し、状況がさらに悪化した場合には在宅勤務の拡大などを通じてエネルギー消費を抑えることも検討すべきだ。
産油国の米国でも、すでに国内ガソリン価格が2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降で最高水準に上昇している。2~3週間後には国際原油価格の急騰とウォン安の影響が国内ガソリン価格にも本格的に反映されるだろう。必要なら低所得層向けのエネルギーバウチャーや燃料税還付などで庶民の負担を軽減する必要がある。中東発のエネルギー危機は国内で統制できない外的要因が多い。威嚇や取り締まりより、政府、家計、企業が力を合わせてこそ危機を乗り越えられる。
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