
国内2位の暗号資産取引所ビッサムが、会員向けイベントの当選金を支給する過程で、1人当たり2000ウォンを2000ビットコイン(BTC)として誤って送金する前代未聞の事態が起き、波紋が広がっている。ビッサムの保有量(4万2619枚)の約15倍に当たる62万枚(約61兆ウォン)が、発行もされていない「幽霊コイン」として顧客に配布された。
突如多額のコインが入金された一部の顧客が直ちに売却して現金化したり、他のコインを購入したりしたことで、ビットコイン価格が急落するなど市場は混乱した。数字の単位を一つ誤っただけで、存在しない数十兆ウォン規模のコインが取引され、事業者はもちろん金融当局も適切な対応ができなかった実態が次々と明らかになり、暗号資産と取引所の統制体制そのものへの根本的な不信が強まっている。
8日、暗号資産業界によると、ビッサムの社員は6日午後7時、「ランダムボックス」イベントの当選金を支給する際、単位を「ウォン」ではなく「ビットコイン(BTC)」として入力するミスを犯した。イベント参加者695人のうち249人に、1人当たり2000~5万ウォン、計62万ウォンを支給する予定だったが、ビットコイン62万枚を送ってしまったという。当時の取引価格(1枚約9800万ウォン)を基準にすると、支給額は61兆ウォンに上った。
誤って受け取ったビットコインの売却が始まると、価格は1~2分で16%急落し、一時8111万ウォンまで下落した。ビッサムは誤送金から20分後に事態を把握し、取引・出金を停止。誤って支給された62万枚のうち99.7%(61万8212枚)を回収したと明らかにした。未回収の1788枚のうち、93%(1663枚・1兆6295億ウォン分)は現金で回収し、残る7%(125枚・123億ウォン分)は回収を進めている。7%に当たる分は、すでに現金として引き出されたり、他のコインの購入に使われたりしたとされる。
資本市場研究院のイ・ヒョソプ金融産業室長は「取引所の保有量を超える暗号資産が支給される過程で、エラーを検知する仕組みが不十分だった可能性がある」としたうえで、「暗号資産取引所も金融機関に準じた内部統制を備えるよう、制度の補完が必要だ」と指摘した。



ホン・ソクホ記者 will@donga.com






