
2022年6月の国会議員補欠選挙および地方選挙を巡り、公認の見返りに金銭を授受したとして逮捕・起訴された政治ブローカーのミョン・テギュン被告と、金映宣(キム・ヨンソン)前「国民の力」議員らに対し、1審は無罪をいいわたした。2024年12月3日の起訴から429日ぶりの判断となる。
昌原(チャンウォン)地裁刑事4部(金仁澤裁判長)は5日、ミョン被告、金被告、キム・テヨル前未来韓国研究所長、慶尚北道高霊(キョンサンブクド・コリョン)郡守の元予備候補ペ氏、元大邱(テグ)市議の予備候補イ氏の計5人に対する1審判決公判を開き、政治資金法違反の罪について全員に無罪を言い渡した。ただし、裁判所は、ミョン被告が義弟に対し、各種メッセージや録音データが入った携帯電話、いわゆる「黄金フォン」などの関連証拠を隠すよう指示したとする証拠隠滅教唆の罪については有罪と認定し、懲役6か月、執行猶予1年を言い渡した。
検察によると、ミョン被告と金被告は2022年8月から2023年11月までの16回にわたり、公認の見返りとして計8070万ウォンを授受したとして、2024年11月に逮捕され、同年12月に起訴されていた。尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領夫妻と親交があったとされるミョン被告が、2022年6月の慶尚南道昌原・義昌(ウィチャン)選挙区の国会議員補欠選挙で金被告の推薦を勝ち取る見返りとして、国会議員歳費の半額を毎月上納させた、というのが検察側の公訴事実だった。
しかし、裁判所は「(補欠選挙当時の『国民の力』の)公認管理委員会の会議録を見ると、委員らが討議を経て多数決で(金被告の)公認を決めている」としたうえで、「ミョン被告が公認に決定的な影響を及ぼしたとは言い難い」と判断した。また、「ミョン被告が(金被告の党員協議会事務所の)総括本部長として活動していた事実は明確に認められる」とし、「ミョン被告が金被告などに対し、複数回にわたり債務の弁済を求めていた点などを総合すると、政治資金とは言えない」と説明した。裁判所は、両者の金銭取引は給与の支払いおよび債務返済に過ぎず、公認の見返りとなる政治資金には当たらないと結論づけた。
この日、裁判所は、ミョン被告と金被告がキム・テヨル前所長と共に、2022年6月の地方選挙を前に、当時立候補準備中だったペ被告とイ被告からそれぞれ1億2000万ウォンずつ、計2億4000万ウォンを受け取ったとする起訴事実についても、5人全員に無罪を言い渡した。「金銭が最初に授受された2021年8月は、2022年6月の地方選挙の10か月前で、各党が公認や選挙に向けた具体的な準備を行っていなかった時期だ」と判示した。
これに先立ち、金建希(キム・ゴンヒ)氏が尹前大統領とともに、ミョン被告から無償で世論調査の提供を受けたとする疑惑についても無罪判決が出ており、今回の判断は、尹前大統領を巡る政治資金法違反事件の審理にも影響を与える可能性がある。
ソン・ユグン記者 昌原=ト・ヨンジン記者 big@donga.com






