Go to contents

「アパート」で幕を開け、「ゴールデン」で扉を閉じたグラミー

「アパート」で幕を開け、「ゴールデン」で扉を閉じたグラミー

Posted February. 03, 2026 10:05,   

Updated February. 03, 2026 10:05


「『ゴールデン』が、世界的な強者(パワーハウス)となったKポップの長年の渇き(drought)を、ついに終わらせた」(ニューヨーク・タイムズ)

ネットフリックスのアニメ映画「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」の収録曲「Golden(ゴールデン)」が、Kポップとして初めて、米国最高峰の音楽賞「グラミー・アワーズ」で受賞した。「レコード・オブ・ザ・イヤー」など3部門にノミネートされたロゼは受賞を逃したが、韓国人アーティストとして初めてグラミーのオープニングステージに立ち、存在感を示した。

●「韓国語歌詞の楽曲がグラミーに」

1日(現地時間)、米ロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナで行われた第68回グラミー・アワーズで、歌手イ・ジェ(EJAE)とプロデューサーのテディ、24、アイディオ(IDO=イ・ユハン、クァク・ジュング、ナム・ヒドン)は、「ゴールデン」で「最優秀視覚メディア楽曲賞(Best Song Written for Visual Media)」を受賞した。映画やドラマなど映像作品のために制作された楽曲の作曲陣に贈られる賞だ。

本式典に先立つ事前授賞式でトロフィーを受け取ったイ・ジェは「韓国語の歌詞の入った楽曲が受賞した点に、より大きな意味がある」とし、「きょうは韓国文化を祝う日だ」と語った。

「私が育った頃は、韓国がどこにある国なのかさえ知られていなかった。皆が『ゴールデン』を歌い、韓国語の歌詞を口ずさんでいることが、驚きであり感動だ」

1959年から米レコーディング・アカデミーが主催するグラミーで、これまで韓国人受賞者はクラシックや技術部門に限られていた。1993年にソプラノの曺秀美(チョ・スミ)氏がクラシック・オペラ部門の最優秀アルバム賞を受賞して以降、チェリストのキム・ギヒョン(2011年)や、音響エンジニアでサウンドミラーコリア代表のファン・ビョンジュン氏(2012、2016年)が名を連ねた。防弾少年団(BTS)は2021~2023年に3年連続で「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス」にノミネートされたが、受賞には至らなかった。

海外メディアも「ゴールデン」の受賞に注目した。英BBCは「Kポップ音楽の文化的・商業的影響力に対する認識が高まったことを示す」と評価。ニューヨーク・タイムズは「『ゴールデン』はゴールデングローブ、グラミーに続き、3月のアカデミー賞も狙っている」と伝えた。

●際立ったKポップの存在感

惜しさも残った。「ゴールデン」は本賞(ジェネラル・フィールド)である「ソング・オブ・ザ・イヤー」など5部門に名を連ねたが、追加受賞はならなかった。ロゼの「アパート(APT.)」も「ソング・オブ・ザ・イヤー」「レコード・オブ・ザ・イヤー」など3部門にノミネートされたものの、トロフィーには届かなかった。

とりわけ痛手だったのは「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス」。「ゴールデン」「アパート」、韓米合作ガールズグループKATSEYEの「Gabriela」が競り合ったが、ミュージカル映画「ウィキッド」のナンバー「ディファイング・グラヴィティ(Defying Gravity)」が受賞した。音楽評論家のチョン・ミンジェ氏は「Kポップの楽曲が3曲入り、票が割れた可能性がある」と指摘した。

それでも今年のグラミーは、例年にも増してKポップの存在感が際立った。ロゼはブルーノ・マーズとともにインパクトあるオープニングステージを披露。ビリー・アイリッシュが口ずさみ、マイリー・サイラスが踊る様子がカメラに収められた。KATSEYEも本舞台で「ナーリー(Gnarly)」を披露し、昨年トニー賞6冠に輝いた韓国創作ミュージカル「メイビーハッピーエンディング」のブロードウェー主演俳優らは事前行事で歌声を響かせた。

●「ICEアウト」などトランプ政権を批判

最高栄誉とされる「アルバム・オブ・ザ・イヤー」は、プエルトリコ出身のバッド・バニーによるスペイン語アルバム「デビ・ティラール・マス・フォトス(Debi Tirar Mas Fotos)」が受賞した。グラミーでスペイン語アルバムがこの賞を獲得したのは初めて。

授賞式では、トランプ米大統領の移民政策を批判する声も相次いだ。バッド・バニーが「最優秀ムジカ・ウルバナ・アルバム賞」を受賞し、「ICEアウト」と叫ぶと、会場は総立ちとなった。「ソング・オブ・ザ・イヤー」を受賞したアイリッシュも「感謝はしているが、正直に言えば一つだけだ」と述べ、「奪われた土地の上では、誰も不法ではない」と語った。

また、チベットの精神的指導者ダライ・ラマの演説やメッセージを収めたアルバムが、「オーディオブック/ナレーション/ストーリーテリング録音」部門を受賞した。


サ・ジウォン記者 4g1@donga.com