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1兆ウォン再挑戦ファンド、成功のカギは「失敗を許す文化」

1兆ウォン再挑戦ファンド、成功のカギは「失敗を許す文化」

Posted January. 31, 2026 10:16,   

Updated January. 31, 2026 10:16


李在明(イ・ジェミョン)大統領は国家起業時代戦略会議を開き、ベンチャー起業を加速させる政策を打ち出した。2030年までに10の起業都市を整備し、起業に失敗した人の再起を支援する1兆ウォン規模の「再挑戦ファンド」を構築するという。雇用中心から起業中心へ、国が先導して社会を転換させる「国家起業時代」を開く狙いだ。

半導体や自動車など一部の輸出大企業に依存する単線型の成長エンジンでは、韓国経済の長期安定は難しい。だが、国内の起業生態系はなお活力を欠く。昨年上半期の新規起業は前年同期比7.8%減少した。2025年、調査会社CBインサイツによると、過去4年間に国内で誕生した「ユニコーン(企業価値1兆ウォン以上)」は、半導体ファブレスのリベリオンと、Kビューティープラットフォームのエイブリーの2社にとどまる。

本来、技術革新に集中すべきベンチャーやスタートアップが、既存事業者や時代遅れの参入規制と格闘し、時間と資源を浪費する現実は改めねばならない。新産業の参入を妨げる認可・許可規制は、原則自由のネガティブ規制(禁止事項以外は容認)へと転換し、成長段階に応じて規制が積み上がる「階段式規制」も撤廃すべきだ。規制不安なく挑戦できる起業特区の活性化も欠かせない。

1人当たりの所得6万ドルの起業大国となったイスラエルには、挑戦と失敗を容認する「フツパ-(Chutzpah)」の文化と、政府が失敗リスクを分かち合う国富ファンド「ヨズマ・ファンド」がある。韓国では「就職に失敗すれば一人で沈むが、事業に失敗すれば家族と共に沈む」と言われる。イスラエルのように、官民が投資リスクを分散し、成長を後押しする冒険資本の生態系を広げる必要がある。

政府は、オーディション方式で起業人材5000人を発掘・支援する「みんなの起業プロジェクト」を進めるという。だが、起業オーディションは盛り上げ策に近い。市場競争はそれ以上に苛烈だ。韓国の起業から5年間の生存率は、経済協力開発機構(OECD)平均を下回る34.7%にとどまる。若者に起業を勧めるなら、米シリコンバレーのように、失敗を脱落や敗北の烙印で終わらせず、経験として受け止める文化が不可欠だ。失敗の過程では、貴重な経営ノウハウも蓄積される。再起業企業の5年生存率が、一般の新規起業の約2.4倍という調査結果もある。再挑戦の教育支援や再起業ファンドを拡充し、失敗経験を再起の資産へと転換すべきだ。若者の雇用を生み、「K字型成長」の罠を乗り越えるためにも、起業国家への転換は避けて通れない道である。