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米国、三星とSKの中国半導体工場への装置搬入を容認

米国、三星とSKの中国半導体工場への装置搬入を容認

Posted December. 31, 2025 10:36,   

Updated December. 31, 2025 10:36


三星(サムスン)電子とSKハイニックスが、中国にある半導体工場へ米国製装置を搬入するたびに米政府の個別許可を取得しなければならない事態は回避された。業界からは「最悪の事態は免れた」と安堵の声が上がっている。

業界によると、30日、米商務省産業安全保障局(BIS)は、三星電子やSKハイニックスなど韓国半導体企業の中国工場に付与してきた「検証済み最終使用者(VEU)」資格を一律に取り消す代わりに代わりに、年単位で装置輸出数量を承認する方式に切り替え、中国向け装置の搬出を認める方針を決めた。

従来、VEU資格があれば、米国製装置を中国へ輸出する際に個別許可は不要だった。このため、三星電子の中国・西安にあるNANDフラッシュ工場や、SKハイニックスの無錫DRAM工場などでは、装置搬入が比較的自由に行われてきた。しかしBISは今年8月、米中対立が激化し、韓米の関税協議も膠着する中、三星電子とSKハイニックスに対し、「中国内工場への米国製装置の供給を制限する」との方針を通知した。このため、31日以降は、米政府の個別許可がなければ半導体装置を送れなくなる見通しだったが、今回の決定でその事態はひとまず回避された。もっとも、自由な装置搬入を認める代わりに、年次承認制度が新たに導入される。企業が1年分として必要な半導体装置や部品を事前に申請し、審査を経て一括で輸出を承認する仕組みだ。

毎年必要量を正確に見積もって申請するのは難しいとして、制度の実効性を懸念する声もある。さらに米政府は、中国内半導体工場向けの装置輸出は認める一方、工場拡張に必要な装置の搬出は引き続き認めない方針と伝えられている。


イ・ミンア記者 omg@donga.com