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国家核心技術などの図面2800枚、衣服に隠し持ち出し

国家核心技術などの図面2800枚、衣服に隠し持ち出し

Posted December. 30, 2025 09:58,   

Updated December. 30, 2025 09:58


国家核心技術などを含む三星(サムスン)バイオロジクスの内部資料2800枚を無断で持ち出した元社員が、裁判にかけられた。被告は転職を控え、会社の核心技術資料を組織的に外部へ持ち出していたことが明らかになった。

仁川(インチョン)地検刑事3部(丁英珠部長検事)は29日、国家先端戦略産業競争力強化および保護に関する特別措置法違反、産業技術保護法違反、不正競争防止法違反、業務上背任などの容疑で、三星バイオロジクスの元社員で30代の男性A容疑者を在宅起訴したと明らかにした。

検察によると、A容疑者は2023年7月から11月にかけて、仁川・松島(ソンド)にある三星バイオロジクスから、国家核心技術などを含む営業秘密の設計図面2800枚を、15回にわたって外部へ持ち出した容疑が持たれている。国家核心技術とは、国内外市場での価値が高く、流出した場合、国家安全保障や産業競争力に重大な悪影響を及ぼす恐れがある技術で、現在、半導体、ディスプレイ、バイオなどの主要分野で70件余りが指定されている。

A容疑者は、抗体の大規模培養・精製技術に関する工場設計図を紙に出力し、衣服の中に隠す方法で内部の監視を逃れ、資料を持ち出したと調べで確認された。資料を持ち出した当時、競合企業への採用が内定していたという。検察は、A容疑者が競合企業の人事担当者と電子メールで年俸交渉をしていた情況を把握し、転職過程で有利な条件を確保するため資料を持ち出したと判断した。ただし、三星バイオロジクスの通報で捜査が始まったため、A容疑者は最終的に競合企業に就職することはできなかった。


仁川=コン・スンベ記者 ksb@donga.com