Go to contents

米副大統領「ウクライナは最終的にドンバス失う…停戦合意に確信持てず」

米副大統領「ウクライナは最終的にドンバス失う…停戦合意に確信持てず」

Posted December. 24, 2025 10:51,   

Updated December. 24, 2025 10:51


バンス米副大統領は、米国主導で進むウクライナ戦争の停戦協議について「合意に至るとの確信はない」と述べ、悲観的な見方を示した。最大の争点であるウクライナ東部ドンバス(ドネツク州とルハンスク州の合称)の帰属を巡っては、「最終的にドンバスを失うことをウクライナも理解しているだろう」と主張した。

バンス氏は22日、英メディア「アンハード」のインタビューで、「平和的解決に到達すると今、確信を持って言うことはできない」と述べた。米政治メディア「ポリティコ」は「米高官の発言としては、これまでで最も悲観的な見通しだ」と評した。20日と21日に米フロリダ州マイアミで、ロシア、ウクライナ両代表団と相次いで会談した米国のウィトコフ特使が「会談は建設的で生産的だった」と楽観的に述べたのとは対照的だ。

またバンス氏は、「ロシアはドネツク州の支配を強く望んでいる」とし、「ウクライナ指導部も最終的に同地域を失う可能性が高いことを認めている」と語った。ロシアは現在、ルハンスク州全域とドネツク州の約85~90%を占領している。ロシアは残る地域の引き渡しを求め、ドンバス全域の自国領化を目指す一方、ウクライナは受け入れられないとして対峙している。

バンス氏は、ドンバスをロシア領と認める時期を巡って協議が紛糾しているとし、ウクライナのドンバス放棄を既成事実のように語った。放棄の時期は「12カ月後かもしれないし、さらに先かもしれない。だからこそ、この領土譲歩が停戦協議の障害になっている」と述べた。

ウクライナ側は、ロシア寄りに傾きつつある米国を取り込むため、米国の要求に応じる姿勢を見せている。ウクライナ与党「国民の僕」は22日、「戦時戒厳下での大統領選実施の可能性を迅速に検討する実務グループを設置する」と表明した。ゼレンスキー大統領は昨年5月に5年の任期が満了したが、戦争を理由に選挙を行わず、正統性を巡る議論にさらされている。トランプ米大統領も「ウクライナは民主主義ではない段階に達している」として選挙実施を迫っている。


イ・ギウク記者 71wook@donga.com