
現代(ヒョンデ)自動車が、2022年に買収した自動運転スタートアップ、フォーティーツー・ドット(42ドット)が8日、自動運転技術のデモ映像を公開した。最近、ソン・チャンヒョン元現代自・起亜(キア)AVP本部長(社長)兼42ドット代表が退任したことで、同社が開発してきた「エンド・ツー・エンド(E2E)」型自動運転の開発に支障が生じるとの見方が出たことを打ち消す狙いとみられる。
8日、42ドットのユーチューブチャンネルに、独自開発の自動運転AI「アトリア」を活用した最新の走行映像が掲載された。映像の中のアイオニック6ベースの試験車両は、高価なライダーを搭載せず、カメラ8台とレーダー1台のみで周囲を認識した。
特に、テスラのようにAIがデータを丸ごと学習して判断するE2E技術が適用され、注目を集めた。これは、人間が定めたルールをAIが段階的に処理する「ルールベース」方式とは異なる技術だ。車両は都市部の道路やトンネル、交差点などを走行し、自動車専用道路では時速100キロで走りながら車線変更を巧みにこなした。
今回の公開は、ソン社長の辞任後、42ドットが「目立った成果を出せていない」との評価を受けていた時期に行われた。業界の関係者は「テスラの『監督型FSD(Full Self Driving=完全自動運転)』の国内投入で関心が高まる中、存在感を強めようとする狙いだ」と語った。
金在亨 monami@donga.com






