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三星電子、DS・DXのツートップ体制に回帰 ハーバード教授を起用し技術人材抜擢

三星電子、DS・DXのツートップ体制に回帰 ハーバード教授を起用し技術人材抜擢

Posted November. 22, 2025 09:50,   

Updated November. 22, 2025 09:50


三星(サムスン)電子は、半導体部門を率いる全永鉉(チョン・ヨンヒョン)デバイスソリューション(DS)部門長(副会長)と、モバイル・家電事業を統括する盧泰文(ノ・テムン)デバイスエクスペリエンス(DX)部門長(社長)による「ツートップ体制」を正式に確立した。米国の関税対応など内外の不確実性が高まる中、予想より小幅な人事にとどめ、経営の安定を優先した判断とみられる。一方、DX部門の研究開発(R&D)組織であるSAIT(旧・三星総合技術院)の院長には、基礎科学分野の碩学として知られるハーバード大学のパク・ホングン教授を電撃起用し 、将来技術の確保に向けた強い意欲を示した。

●全永鉉・盧泰文の「ツートップ体制」復活

三星電子は21日の「2026年定期社長団人事」を発表し、盧氏を新たに代表理事に選任した。これにより「職務代行」の肩書を外して正式にDX部門長となった。モバイル事業を統括するモバイルエクスペリエンス(MX)事業部長は引き続き兼務する。盧氏は今年3月、韓鐘熙(ハン・ジョンヒ)前副会長の不在以降、職務代行としてDX部門を率いてきた。今回の選任で、三星電子は改めて2人の代表理事による体制を復活させることになった。

全永鉉副会長は、既存のDS部門長とメモリー事業部長の兼務体制を維持する。同社は「MXとメモリーという中核事業の競争力強化と市場リードのため、両部門長がMX事業部長とメモリー事業部長を兼職する体制を維持した」と説明した。

当初は「ナンバー2」と呼ばれた鄭賢豪(チョン・ヒョンホ)副会長が経営第一線から退き、事業支援タスクフォース(TF)が事業支援室に転換されるなど、コントロールタワーに大きな変化が生じたことで大規模な人事が予想されていた。しかし最近、半導体事業の業績が持ち直し、競争力が回復基調にあることから、大きな組織改編より安定維持に重点が置かれたとみられる。

三星電子は今年第3四半期(7~9月)に売上高86兆1000億ウォン、営業利益12兆2000億ウォンを記録し、四半期として過去最高の業績を記録した。特にテスラやアップルなど世界のビッグテックとの大型供給契約が相次ぎ、事業見通しが大きく改善した。スマートフォン事業も「ギャラクシーZフォールド7」の販売好調で実績上昇への期待感が高まっている。

三星電子は「2人代表体制を復活させ、主要事業の競争力を一段と強化し、不透明な対外環境の中で経営の安定を図る」と強調した。

●ハーバード大学の終身教授をSAIT院長に

今回の人事では、将来の成長分野を見据えた技術人材の登用も目を引いた。三星の未来をつくる頭脳組織とされるSAITの院長に、ナノ・量子分野の第一人者であるパク・ホングン氏(58)を迎えた。

来年1月入社予定のパク氏は、ソウル大学化学科を卒業した後、スタンフォード大学で博士号を取得し、1999年に32歳の若さでハーバード大学の教授に就任した。基礎科学と工学全般の研究を牽引してきたパク氏は、2004年には韓国人として初めてハーバード大学の終身教授となった。今後はナノ技術の専門性と学際的な発想を生かし、量子コンピューティング、ニューロモルフィック半導体など未来デバイス研究を主導する見通しだ。

三星ベンチャー投資の代表を務めてきたユン・ジャンヒョン副社長(57)は、三星電子DX部門の最高技術責任者(CTO)兼三星リサーチ長(社長)に昇格した。ジョージア工科大電子工学博士出身のユン氏は、MX事業部でソフトウエアプラットフォームチーム長などを務め、三星ベンチャー投資ではAI・ロボット・バイオ・半導体分野への投資を率いてきた。

一方、三星物産リゾート部門の代表理事社長兼三星ウェルストーリー代表理事社長にはソン・ギュジョン経営企画室長副社長(57)が昇進内定し、エスワンの新代表理事社長にはチョン・ヘリン三星物産社長が内定した。


イ・ドンフン記者 dhlee@donga.com