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「国家科学者」制度新設へ、AI人材の海外流出を防ぐ

「国家科学者」制度新設へ、AI人材の海外流出を防ぐ

Posted November. 08, 2025 07:16,   

Updated November. 08, 2025 07:16


政府は「国家科学者」制度を新設し、研究開発(R&D)の予算を拡充することにした。国家科学者とは、中国政府が自国の碩学に与える最高待遇である「院士」制度をベンチマーキングしたもので、世界的研究業績を持つ研究者が韓国国内で研究を続けられるよう支援する予定だ。

科学技術情報通信部は7日、大田市儒城区(テジョンシ・ユソング)の国立中央科学館で開かれた「再び科学技術人を夢見る大韓民国国民報告会」で、このような内容の「科学技術人材確保の戦略およびR&D生態系の革新策」を発表した。

国家科学者は、国内碩学の海外流出を防ぎ、科学技術人材を優遇するために新設された。毎年20人前後を選抜し、年1億ウォンの研究活動支援金が提供される。空港利用時の便宜提供や、国家研究プロジェクトの企画権限も付与される。

優秀な海外人材を誘致する案も示された。政府は人工知能(AI)など主要戦略技術分野を中心に、2030年までに海外の優秀・新進研究者2000人を誘致することにした。このため外国人研究者が留学ビザで入国する場合、12カ月までインターン滞在を許容する。また、AI人材育成のためにAI科学英才学校を新設することにした。

大統領室のハ・ジョンウAI未来企画首席秘書官は同日、龍山(ヨンサン)の大統領室でブリーフィングを通じて、「新たな理工系ロールモデルとなる国家科学者制度を新設し、優秀な理工系学生に成長経路とビジョンを提示する」と述べ、「年間約20人ずつ、5年間で100人余りに大統領認証書および研究活動支援金、交通便宜など、研究費以外にもさまざまな便宜を提供する計画だ」と話した。ただ、科学技術界の現場では、国家科学者に対し中国が院士級に提供する年俸支援や定年解除といった破格な支援がないため、理工系人材流出を画期的に防げるかどうかについて懸念の声も出ている。


チャン・ウンジ記者 ユン・ダビン記者 jej@donga.com