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LG化学、中国シノペックと次世代電池で提携

LG化学、中国シノペックと次世代電池で提携

Posted November. 05, 2025 09:02,   

Updated November. 05, 2025 09:02


LG化学は、中国最大の国有石油化学「シノペック」と手を組み、次世代電池であるナトリウムイオン電池の素材開発に乗り出した。

LG化学は先月30日、中国シノペックとナトリウムイオン電池の中核素材の開発に向けた共同開発協約を締結したと、4日発表した。

両社はナトリウムイオン電池の主要素材である正極材・負極材などを共同開発し、安定的なサプライチェーンの構築とコスト競争力の確保に取り組む計画だ。さらに、世界のエネルギー貯蔵装置(ESS)および普及型電気自動車(EV)市場を対象に、ナトリウムイオン電池の事業モデルを多角化し、環境にやさしいエネルギーや高付加価値素材の分野でも協力範囲を拡大する方針だ。

ナトリウムイオン電池の核心原料であるナトリウムは、リチウムに比べ入手が容易で価格も安い。また、リン酸鉄リチウム(LFP)電池に比べて低温下での性能低下が少なく、充電速度や安全性の面でも優れているとされている。そのため、ナトリウムイオン電池市場は今年10GWh(ギガワット時)から2034年には292GWhへと拡大するとの見通しも出ている。特に中国は、2030年までに世界のナトリウムイオン電池製造量の90%以上を占めると予測され、主要生産拠点として注目を集めている。

LG化学は、シノペックの原料・工程能力と資源アクセスを活用し、グローバル電池素材市場を積極的に攻略する戦略だ。シノペックも韓国大企業との協業を通じて、米国などグローバル市場への進出を図る計画を持っているとされる。

韓中間では、電池分野での協力が着実に進んでいる。LG化学は2018年、中国のコバルト精錬企業「華友コバルト」と合弁で中国に前駆体工場と正極材工場を設立した。ポスコフューチャーエムも今年9月、中国の前駆体メーカー「CNGR」とLFP正極材事業の推進に向けた了解覚書(MOU)を締結した。


イ・ドンフン記者 dhlee@donga.com