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米国の国債、2カ月で1兆ドル増 「政府機関閉鎖」招いた財政悪化で過去最大に

米国の国債、2カ月で1兆ドル増 「政府機関閉鎖」招いた財政悪化で過去最大に

Posted November. 04, 2025 09:40,   

Updated November. 04, 2025 09:40


米連邦政府閉鎖の原因となった国家債務問題が、過去2カ月の間に約1兆ドル(約1427兆ウォン)増加するなど、ますます深刻化している。国際通貨基金(IMF)は最近、「米国政府の債務は2030年には財政危機国だったイタリアとギリシャを上回る」との見通しまで示した。

3日(現地時間)、AP通信などによると、米財務省は先月、国家債務が初めて38兆ドル(約5京4241兆ウォン)を突破し、過去最大を記録したと発表した。米国の国家債務は今年8月に37兆ドル(約5京2814兆ウォン)に達し、そのわずか2カ月後に38兆ドルを超えた。2カ月で1兆ドルも急増した背景には、社会保障制度と医療サービス支出の拡大、利払い費の増加などが挙げられる。

最近の連邦政府閉鎖の長期化も、今後の債務増大に影響を及ぼす可能性がある。米行政管理予算局(OMB)は、2013年の政府閉鎖当時、労働生産性損失によって約20億ドル(約2兆9000億ウォン)の費用が発生したと推計している。

政府財政監視団体「ピーターソン財団」のマイケル・A・ピーターソン代表は声明で、「政府閉鎖中に国家債務が38兆ドルに達したのは、立法者たちが基本的な財政責任を果たしていない深刻な兆候だ」と指摘。ペンシルベニア大学ウォートン・スクールのケント・スマッターズ教授も「債務増加はより高いインフレーションと国民の購買力低下を招く」と懸念を示した。

米上院合同経済委員会の分析によると、米国の国家債務はこの1年間、1秒当たり7万1253.9ドル(約1億ウォン)のペースで増加している。米国は2001年以降、毎年財政赤字を記録しており、2016年以降はコロナ禍などを経て赤字幅が一層拡大している。

IMFは先月27日、2030年末までに米国の国内総生産(GDP)に対する総債務比率が143.4%に達し、過去最高を更新すると予測した。これはかつて欧州の財政危機の中心にあったイタリアやギリシャよりも深刻な水準だ。特に、米国とは異なりイタリアとギリシャは緊縮政策により国家債務比率を積極的に引き下げる方針を示している。


金聖模 mo@donga.com