
米連邦最高裁は20日(現地時間)、トランプ米大統領が「国際緊急経済権限法(IEEPA)」に基づき昨年4月から世界各国に課した相互関税と、合成麻薬フェンタニルの流入を理由に中国、メキシコ、カナダに課した関税を違法と判断した。
判決は、1977年制定のIEEPAが、議会ではなく大統領に対し、貿易相手国の商品に広範な輸入関税を課す権限までは付与していないと明示。トランプ氏は「数量、期間、範囲に制限のない関税を一方的に課すという莫大な権限を主張している」と指摘し、その行使には議会の承認が必要だとした。
終身制の判事9人のうち6人が違法と判断した。6人の中には、ジョン・ロバーツ最高裁長官のほか、トランプ政権1期目に任命されたニール・ゴーサッチ判事、エイミー・コニー・バレット判事ら保守系判事も含まれていた。
これを受け、トランプ氏は通商法122条に基づき世界一律10%の代替関税を発動。翌21日にはこれを15%に引き上げた。同条は、貿易赤字是正を目的に最大15%の関税を最長150日間課すことを認めている。
トランプ氏はホワイトハウスでの記者会見で判決を強く批判し、「長年われわれを搾取してきた国々が歓喜し、街頭で踊っている」と述べた。最高裁が看板政策とされる関税戦略に正面から歯止めをかけたことで、通商戦略の再構築を迫られる可能性も指摘されている。
一方、韓国大統領府は22日、昨年11月に締結した「韓米戦略的投資に関する了解覚書(MOU)」の履行に変更はないとの立場を示した。最高裁判決で米国の関税政策の根幹が揺らぐ状況で、刺激する必要はないということだ。大統領府関係者は「米連邦最高裁の判決でトランプ政権が(コーナーに)追い込まれたとの認識の下、より複雑に対応し得る状況だ」とし「(再交渉などは)難しいと見なければならない」と述べた。大統領府は前日、魏聖洛(ウィ・ソンナク)国家安保室長、金容範(キム・ヨンボム)大統領政策室長の主宰で対米通商懸案関係省庁会議を開催したのに続き、同日も「関税関連通商懸案点検会議」を開いた。
申晋宇 niceshin@donga.com






