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WTO、来年の世界貿易成長率を1.8%から0.5%に引き下げ

WTO、来年の世界貿易成長率を1.8%から0.5%に引き下げ

Posted October. 09, 2025 09:34,   

Updated October. 09, 2025 09:34


世界貿易機関(WTO)が、来年の世界貿易成長率の見通しを既存の1.8%から0.5%に大幅に下方修正した。

米紙ニューヨーク・タイムズやロイター通信などによると、WTOは7日(現地時間)、「世界貿易の見通しと統計」と題した報告書で、来年の世界のグローバル商品貿易成長率の見通しを0.5%と発表した。これは今年8月に発表した成長率見通しの1.8%より大幅に低く、トランプ米大統領の「関税戦争」の影響でグローバル貿易が大幅に鈍化する可能性を反映したものだ。

WTOのンゴジ・オコンジョ・イウェアラ事務局長は同日、スイス・ジュネーブ本部で開かれた記者会見で「(一部の)関税措置は今年後半から来年にかけて先送りされたものの、貿易に負担をかけている」とし、「来年の見通しは暗い」と明らかにした。

ただし、WTOは今年の世界貿易成長率の見通しを2.4%とし、今年8月に発表した成長率見通し(0.9%)より上方修正して発表した。世界の商品交易量が今年上半期(1~6月)に前年に比べ4.9%成長した影響というのがWTOの説明だ。特に、半導体やサーバー、通信設備など人工知能(AI)関連商品が上半期の貿易増加を牽引したと分析された。今後進められる関税引き上げ、さらには様々な貿易規制などを考慮し、北米圏諸国が事前にAIを含む各種の先端技術関連設備の輸入を大幅に増やしたことも、今年の貿易成長率の上方修正に影響を与えた。

しかし、今年末から貿易量が減少し、在庫不足によるインフレの懸念が大きいとWTOは見通している。特にWTOは、「関税関連の影響は、2026年から本格的に現れるだろう」と予測した。


柳根亨 noel@donga.com