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イスラエル、ガザ市に地上軍を電撃投入…「米国が事前承認」

イスラエル、ガザ市に地上軍を電撃投入…「米国が事前承認」

Posted September. 17, 2025 08:02,   

Updated September. 17, 2025 08:02


イスラエルが15日、パレスチナ自治区ガザの中心都市ガザ市に地上軍を電撃投入した。先月8日、ネタニヤフ首相がガザ掌握計画を発表して以降、イスラエル軍はガザ市への空爆を続けてきたが、この日、戦車などを先頭に地上軍を送り込んだ。最近、イスラエルがカタールの首都ドーハにあるイスラム組織ハマス幹部の滞在施設を空爆したことをめぐり、トランプ米大統領とネタニヤフ氏の間に不協和音が生じているとの見方もあったが、結果的に米国がイスラエルの報復作戦を再び後押ししたとみられている。

イスラエルのメディア「タイムズ・オブ・イスラエル」や「ワイネット」によると、15日夜、イスラエル軍はガザ市で約20分間に37回にわたり大規模な空爆を実施。その後、戦車を投入し地上軍を送り込んだ。攻撃はガザ市中心部のアルジャラ通り、海岸沿いのシェイク・ラドワン、アルカラマ、テル・アルハワ地区に集中したという。さらにイスラエル軍はブービートラップ解除ロボットやアパッチ攻撃ヘリを使い、市の上空から銃撃も加えた。

ガザ市住民によると、イスラエルの砲撃は「炎の帯(belt of fire)」を連想させるものだったという。ある住民は「地獄のような夜だった。イスラエル軍はあらゆる種類の爆撃と兵器を使った」と話した。イスラエル紙「エルサレム・ポスト」は「過去2年間、ガザ北部では見られなかった戦争の様相だ」と伝えた。米政治メディア「アクシオス」によると、イスラエル軍幹部は「今後数日間でさらに多くの地上軍がガザ市に進入する」と述べたという。

ガザ市への地上軍投入作戦は、トランプ政権の事前承認を受けたものとされる。イスラエルの高官はアクシオスに対し、「(イスラエルを訪問中の)ルビオ米国務長官が地上作戦にストップをかけなかった」と話した。米政府関係者は「これはトランプ政権の戦争ではなく、ネタニヤフ氏の戦争だ」と指摘。地上戦を容認したものの、責任はネタニヤフ氏にあるとの見方を示した。

イスラエルによるカタール空爆直後、トランプ氏は「事前に通知を受けていなかった」とし、「今回の件についてまったく満足していない」と発言。中東最大の米空軍基地を擁する同盟国が攻撃を受けたにもかかわらず、事実上放置したとの批判を意識した発言だった。

ルビオ氏は地上軍投入の数時間前、ネタニヤフ氏との共同会見で「我々はこの事態が平和的かつ外交的な方法で終わることを望むが、そうならない可能性にも備えなければならない」と述べた。イスラエル訪問を終えてカタールに向かう際には「イスラエルが作戦を開始した。我々が合意に至ることができる時間はせいぜい数日、長くても数週間しか残されていない」と述べ、ハマスを牽制した。

一方、カタールは同日、ドーハでアラブ・イスラム諸国の緊急首脳会議を開き、「イスラエルとの外交・経済関係を見直す」と表明し、空爆を行ったイスラエルを非難した。カタールはイスラエルと国交はないが、比較的穏健な関係を保ってきた。60カ国の首脳が参加した会議で、カタールのタミム首長は「イスラエルは人質解放を主張しながら、なぜ交渉役をすべて暗殺するのか」と批判した。


イ・ギウク記者 71wook@donga.com