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ソブリンAIも重要だが「生き残る」AIが必要だ

ソブリンAIも重要だが「生き残る」AIが必要だ

Posted August. 25, 2025 08:42,   

Updated August. 25, 2025 08:42


「国家代表人工知能(AI)」のサバイバルをめぐる競争が本格的に幕を上げた。4日、李在明(イ・ジェミョン)政府の主要事業に挙げられる「独自のAI基盤モデル」の開発に着手する5つの精鋭チームが選抜されたのだ。科学技術情報通信部は、データとグラフィック処理装置(GPU)などを支援し、国民向けコンテスト方法の競争評価を経て最終2チームのみ残して、最新グローバルAIモデルに匹敵する性能の「ソブリンAI」を完成するという計画だ。チャットGPTのようなグローバルモデルに依存することっで生じうる技術従属と、情報流出のリスクを減らすという趣旨だ。

国防・保健など敏感な事案などをグローバルAIに任せることはできない、という論理にはうなずくほかはない。グローバルAIモデルの性能に100%到達できなくても、国家代表AIを持っているのと持っていないのは天と地の差かもしれない。実際、フランスなども、似たような理由でソブリンAIを推進してきた。AI産業の辺境に追いやられる前に、政府主導でAI3大強国に向けてドライブをかけるのは嬉しいことだ。

しかし不安が消えないのは、「国家代表AI」という結果物そのものより、実はその結果物が利用者から選択を受けることができるかがコアであるためだ。すでに数億人の利用者が毎日チャットGPTとグーグルジェミナイに慣れている。宿題をして報告書を書き、個人秘書として活用し、誰かは心理相談をしながら対話記録を積み、生態系を経験している。一度慣れたスマートフォン運営体制を簡単に変えないように、AI市場にも習慣の力という見えない障壁が存在する。性能指標よりさらに恐ろしい障壁だ。その上、膨大な資金力の巨大IT企業は、消費者を自分たちのAIモデルに「ロックイン」させておくために多様な戦略を駆使している。最近グーグルが、韓国国内大学生や大学院生を対象に、本来有料であるジェミナイ基盤「グーグルAIプロ」メンバーシップを1年間無料で提供し始めたのもその一環だ。苦労して韓国版チャットGPTを作っても、利用者と企業から選択を受けなければ、国内専用AI、公共機関用AIに転落しかねない。

すでにスタートを切ったAI選抜戦だが、進行の様子もやや残念だ。AI産業は、協業とネットワーク効果が中心だが、オーディションプログラムのように1チームずつ脱落させる方式が果たして最善だろうか。「国民向けコンテスト」が、見せかけの競争に流れるのではないか。早くも5つの精鋭チームの間には、初の脱落チームになってはならない、という圧迫感が感じられる。

さらに懸念されるのは、議論がソブリンAIに埋没することだ。実は、私たちが集中しなければならないのは、「ソブリンAI作り」自体ではない。本当に重要なことは、AI生態系を育成し、急速に変化するグローバルAIトレンドに追いつき、何よりも韓国だけの競争優位を見出すことだ。ソブリンAIは一つの道しるべになることはできるが、終着地ではない。もっと広い道を作り、さまざまなトラックを準備しなければならない。AI人材はもちろん、バーティカルAI(特定産業に特化したAI)を作り出すスタートアップなどをさらに豊富に育て、大学・企業・研究所を繋ぐ開放型プラットフォームも造成しなければならない。私たちに必要なのは、「国家代表AI」ではなく、グローバル市場で選択され「生き残るAI」だ。